コーベットの海軍戦略
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ジュリアン・コーベット卿(1854年-1922年)は、イギリス海軍の歴史学者であり、イギリス帝国海軍大学で教鞭を取っていた。彼の著作「海洋戦略の諸原則」はこの世界の古典となっている。 コーベットは、マハンの理論とは異なり、戦闘に重点を置いた。彼は海戦と陸戦の相互依存関係を重視して海戦の目的が制海権だけでなく敵の海上貿易を破壊することであり、通商破壊で敵を減衰させることが海軍戦略であると考えた。また戦闘そのものよりも海上での通信連絡の重要さを認め、艦隊の主目的は連絡網の確保と、敵の連絡網の破壊であり、必ずしも敵の艦隊を破壊することを求めるべきではないとした。 コーベットにとって、制海権は相対的なものであり絶対的なものではない。一般的あるいは地域的な論議、一時的か恒久的かといったカテゴリーに区分けされるものであるとした。コーベットは支配的な連絡網を確保するための2つの方法を提案した。敵の軍艦や商船を破壊または捕獲する物理的な方法と、海上封鎖である。
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