グリーン演算子と形式論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 22:15 UTC 版)
「グリーン関数」の記事における「グリーン演算子と形式論」の解説
微分演算子を線型演算子 L と見て、微分方程式 Lφ = −ρ を解きたいとき、一種の逆演算子 L−1 を求めることができれば、φ = −L−1ρ というように微分方程式を解くことができる。これは線型代数における連立方程式において、係数行列の逆行列を求めることができれば連立方程式を解くことができることと対応している。このような L−1 をグリーン演算子 (Green's operator, Green operator) という。グリーン演算子を行列表示したときの行列要素をグリーン関数という。 このようにグリーン関数を抽象的な演算子と考えて取り扱うことには次のような利点がある。 微分演算子や積分演算子だけでなく、第二量子化のような抽象的な演算子を用いた理論に対してもそのまま用いられる。それは定常状態のシュレーディンガー方程式においてハミルトニアンを第二量子化における演算子で書かれていると考えるだけである。 複雑な関係式を簡潔に見通しよく書ける場合があり、一般的な性質の議論を見通し良く行える
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