クランクシャフトのねじり剛性
クランクシャフトを回転方向にねじったときのねじり剛さ、あるいはねじれにくさのこと。クランクシャフトの破損やエンジン騒音の大きな原因としてねじり振動がある。ねじり剛性が小さいとねじれ振動の共振を起こすエンジン回転数が低く、また振動の振幅も大きくなる。ねじり剛性はジャーナルやクランクピンの直径の4乗に比例して増大し、ウェブの幅の3乗にも比例して増大する。クランクには曲げ剛性も大切であるが、クランクシャフトとして問題を起こす原因はねじり振動によるものが多く、一般にねじり剛性を確保すれば曲げ剛性も確保できる。また、剛性はクランクシャフトが長くなるほど低下する。したがって、直列6気筒よりV型6気筒のクランクシャフトのほうが剛性を高くすることが容易である。最近では、有限要素法などを使ってクランクシャフトの剛性をかなり正確に予見することができる。
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