キュナーダー (グラスゴー市電)とは? わかりやすく解説

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キュナーダー (グラスゴー市電)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/04 07:50 UTC 版)

"キュナーダー"
Cunarder
博物館で保存されている「キュナーダー」(1392)(2011年撮影)
基本情報
製造所 グラスゴー市電・コプラウヒル工場
製造年 1948年 - 1952年
製造数 100両(1293 - 1392)
運用開始 1948年
運用終了 1962年
投入先 グラスゴー市電
主要諸元
編成 ボギー車2階建て車両)、両運転台
軌間 1,416 mm
車両定員 着席70人(前期車両)、66人(後期車両)
合計91人(乗客密度6人/m2時)
全長 10,740 mm
全幅 2,210 mm
全高 4,650 mm
台車 マレー・アンド・トーントン英語版
主電動機 メトロポリタン=ヴィッカース
主電動機出力 35 hp (26 kW)
出力 140 hp (100 kW)
制御装置 空気ブレーキ
備考 主要数値は[1][2][3][4]に基づく。
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キュナーダー英語: Cunarder)は、かつてイギリスの都市・グラスゴーに存在した路面電車グラスゴー市電)で使用された電車の愛称。第二次世界大戦後に導入された車両で、2024年時点でイギリスにおいて最後に全部品が新造された2階建て路面電車車両でもある[1][2][3]

概要

第二次世界大戦前から導入されていた「コロネーション」の基本的なデザインを継承した、流線形の車体を有する2階建て電車で、1階部分の右側に乗降扉を有していた。コロネーションとの改良点としてメンテナンスの容易化や重量の軽減、車体長の延長などがあり、着席定員数も増加した[注釈 1]。機器や台車については大幅な変更が行われ、マレー・アンド・トーントン英語版製のインナーフレーム台車やメトロポリタン=ヴィッカース製の電空協調制御装置(EP Control Gear)が用いられたが、運行開始後は機器の信頼性の低さが課題となった[1][2][3]

1948年から1952年にかけて合計100両(1293 - 1392)が製造された。前述の通り機器の信頼性は低かったものの、1961年に発生した車庫の火災などの影響もあり、1962年9月4日のグラスゴー市電の廃止まで営業運転に用いられた[1][2][5][3]

2024年現在、クライチ英語版国立路面電車博物館英語版に1297が、グラスゴーのリバーサイド博物館英語版にラストナンバーの1392が保存されている[1][2]

脚注

注釈

  1. ^ 初期の車両は1階部分の着席定員数が30人であったが、後期に製造された車両は24人に減少した。

出典

  1. ^ a b c d e Glasgow Corporation Transport No. 1297”. National Tramway Museum. 2024年12月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e Gallery 546: Riverside Museum: Glasgow - July 2015”. British Trams Online (2015年7月26日). 2024年12月28日閲覧。
  3. ^ a b c d J. C. Gillham & R.J.S. Wiseman 2002, p. 66.
  4. ^ T.V. Runnacles (1978-11). Part 2. “The double-deck tram: an irrational eclipse”. Modern Tramway and Light Rail Transit (LRTA) 41 (491): 378. 
  5. ^ J. C. Gillham & R.J.S. Wiseman 2002, p. 10.

参考資料




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