キイロショウジョウバエのClock遺伝子の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/27 15:21 UTC 版)
「マイケル・ロスバッシュ」の記事における「キイロショウジョウバエのClock遺伝子の発見」の解説
ロスバッシュらはJrk変異から特定したキイロショウジョウバエ (Drosophia) の遺伝子をクローニングし、以前に発見されたマウスのclock遺伝子のホモログと思われる遺伝子を同定した。この遺伝子はDrosophia Clockと名付けられた。dClockはper遺伝子、tim遺伝子のE-box(英語版)と直接相互作用することが示され、またこれらの遺伝子の概日転写に寄与していることも示された。Jrk変異はperとtimの転写周期を撹乱する。また、この変異はホモ変異個体において恒暗状態で完全に周期性のない行動を示し、またヘテロの個体では約半分の個体が同様に周期性のない行動を示す。JrkホモではperとtimのmRNAおよびPER、TIMタンパク質は発現量が低く、また周期性を示さない。この結果から、Jrkの非周期的行動はperとtimの転写異常によるものだと彼らは結論づけた。これは、dClockがperとtimの転写活性化に関与していることを示している。
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