カテコールアミン、バソプレッシンの判定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/04 08:46 UTC 版)
「ヘッドアップティルト試験」の記事における「カテコールアミン、バソプレッシンの判定」の解説
ノルアドレナリン(NA)、バソプレッシン(ADH)がよく用いられる。ADHは交感神経の反応と求心路は一部共通しているものの遠心路が全く異なることから鑑別の役にたつ。交感神経節後線維の障害ではNAの反応は欠如するがADHの反応は保たれる。交感神経節前線維の障害では節後神経が保たれていることからNAの基礎分泌は保たれるが追加分泌が障害される。但し、節前線維障害主体の多系統萎縮症でも症状が進行すると節後神経障害も合併することが知られている。 ノルアドレナリン値の基礎値は加齢により増加が認められる。基準値としては100~450pg/mlとされているが加齢以外にも様々な要因で変動することが知られている。若年ならば100pg/ml以下でも正常とされることもあるが高齢者ならば100pg/ml以下ならば交感神経障害を積極的に疑う。起立時は一般には60~100%の増加が認められるとされている。60%未満の上昇では上昇欠如を疑う。 障害部位NA基礎値NA起立時ADH基礎値ADH起立時末梢遠心路(交感神経節~節後線維) 低値 上昇欠如 正常~高値 上昇 末梢遠心路(脊髄~交感神経節) 低値~正常 上昇欠如~減弱 正常~高値 上昇 中枢遠心路(脊髄~脳) 様々 上昇 正常~高値 上昇 末梢求心路 正常~高値 上昇減弱 正常 上昇欠如 中枢求心路 正常 上昇 正常 上昇欠如
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