オキナワギク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/08 08:34 UTC 版)
オキナワギク | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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オキナワギクの花
(Wikimedia Commonsより) |
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
絶滅危惧II類(環境省レッドリスト) |
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分類(APG IV) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Aster miyagii Koidz. | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オキナワギク |


オキナワギク(学名:Aster miyagii)はキク科シオン属の多年生草本。環境省絶滅危惧II類(VU)、沖縄県絶滅危惧II類(VU)、IUCNカテゴリーVU[1][2]。
特徴
本種の特徴である走出茎(ランナー、匐枝)は細く、地上を這い、節部から根と根生葉を出す。根生葉はロゼット状につき、円形~倒卵形で両面に粗毛があり、厚く全縁または低鋸歯縁。根生葉は花期も残る。花茎は高さ10–30 cmで、上部で2–3分枝する。頭花は径2–2.5 cmで茎や枝先につき、舌状花は白色または淡青紫色。花期は10–12月[3][2][4][5][6][7][8]。
キク科シオン属の中では、本種のみが細長い走出茎を出す点で、同属の他種と区別される[5][6]。
分布と生育環境
鹿児島県奄美大島、加計呂麻島、請島、徳之島、沖縄県沖縄本島北部[9]、藪地島[10][2]。沖縄本島では北部の東海岸、非石灰岩地[7]の海辺の崖や岩の上に[2][5]、藪地島では海食崖の上に[10]それぞれ生育する。護岸や道路工事、園芸用の採集で減少[10][2]。
脚注
- ^ “Okinawa-giku, Aster miyagii”. IUCN. 2025年4月9日閲覧。
- ^ a b c d e (横田 & 宮城 2018, pp. 288–289)
- ^ (池原 1979, pp. 126–127)
- ^ (片野田 2019, p. 192)
- ^ a b c (中西 2020, p. 180)
- ^ a b (副島 2021, p. 548)
- ^ a b (林 & 名嘉 2023, p. 137)
- ^ “シオン属の主な種と園芸品種”. 三河の植物観察. 2025年4月8日閲覧。
- ^ “オキナワギク Aster miyagii Koidz.”. www.kahaku.go.jp. 琉球の植物データベース. 国立科学博物館. 2025年4月9日閲覧。
- ^ a b c (佐藤ほか 2017, pp. 53–74)
参考文献
- 池原直樹「オキナワギク Aster miyagii Koidz.」『沖縄植物野外活用図鑑 第4巻 海辺の植物とシダ』新星図書出版、1979年。
- 佐藤寛之・立石庸一・齊藤由紀子・天野正晴・中村元紀・杉山巳次「沖縄県の離島・へき地における自然教育のための基礎資料の充実9: うるま市藪地島の植物相」『琉球大学教育学部紀要』第91号、53–74頁、2017年 。
- 横田昌嗣・宮城朝章・横田昌嗣(追補)「オキナワギク Aster miyagii Koidz.」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 第3版(菌類編・植物編)―レッドデータおきなわ―』沖縄県、2018年3月、288–289頁 。
- 片野田逸郎「オキナワギク」『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。ISBN 9784861244056。
- 中西弘樹「オキナワギク」『フィールド版 日本の海岸植物図鑑』トンボ出版、2020年。 ISBN 9784887162266。
- 副島顕子 著「オキナワギク」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 2巻、平凡社、2021年、548頁。 ISBN 9784582535396。
- 林将之; 名嘉初美「オキナワギク」『沖縄の身近な植物図鑑』(第2版)ボーダーインク、2023年。 ISBN 9784899824350。
外部リンク
- オキナワギク 沖縄カエル商会
- オキナワギク(沖縄菊) こまつなの部屋
- オキナワギク 四季の山野草
- オキナワギク(沖縄菊) うちなー通信
- オキナワギク(沖縄菊) 野の花賛花
- オキナワギク ノパの庭
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