エルヴィン・ローデとは? わかりやすく解説

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エルヴィン・ローデ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/05 06:53 UTC 版)

ローデ
左からローデ、ゲルスドルフドイツ語版ニーチェ
ハイデルベルクにある墓

エルヴィン・ローデ: Erwin Rohde1845年 - 1898年[3])は、ドイツ古典学者・文献学[1]ニーチェの親友[4][5]

経歴

1845年、ハンブルクの医家に生まれる[4]ボン大学ライプツィヒ大学リッチュル英語版に師事[4]。同門のニーチェと親友になり、リッチュルから二人は「ディオスクロイ」と綽名される[4]

1872年、ニーチェが『悲劇の誕生』を刊行し、ヴィラモーヴィッツらから激しく批判されると、ローデのみがニーチェを擁護した[4]。ニーチェが学界を去った後も交友を続け[4]書簡を交わした[6]

ドイツ各地の大学講師などを経て、1886年からハイデルベルク大学教授[3]。1898年、逝去[3]

学問

主著『プシューケー、ギリシア人の霊魂祭祀と不死信仰』(全2巻、1890-1894年)[7][4]では、オルペウス教バッコス崇拝英語版など古代ギリシアの宗教[2]霊魂プシューケー)観を分析した[4]

『ギリシア小説とその前身』(1876年)[8]では、古代ギリシア小説史の研究を開拓した[3]。「第二次ソフィスト」に初めて着目したのも同書である[9]

その他、『スイダス』などの研究で業績を残した[3]

脚注

  1. ^ a b 日外アソシエーツ、367日誕生日大事典『エルヴィンローデ』 - コトバンク
  2. ^ a b アンリ・ジャンメール 著、小林真紀子;福田素子;松村一男;前田寿彦 訳『ディオニューソス バッコス崇拝の歴史』言叢社、1991年。ISBN 978-4905913405 115-117;551-552頁。
  3. ^ a b c d e 片山英男、平凡社、改訂新版 世界大百科事典『ローデ』 - コトバンク
  4. ^ a b c d e f g h 大沼忠弘 著「ローデ」、渡辺二郎西尾幹二 編『ニーチェ物語 : その深淵と多面的世界』有斐閣、1980年、41-43頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12291386/1/29 NDLJP:12291386/29
  5. ^ 國方栄二『ギリシア・ローマの智恵』未知谷、2016年。 ISBN 978-4-89642-494-2 153頁。
  6. ^ 西研 (2015年). “「体験を黄金に変える」-藤野美奈子の〝発見〟したニーチェ―”. 2025年7月5日閲覧。
  7. ^ Psyche Seelencult und Unsterblichkeitsglaube der Griechen
  8. ^ Der griechische Roman und seine Vorläufer
  9. ^ 堀尾耕一「哲学的弁論術と第二のソフィスト術 (PDF) 」『ギリシャ哲学セミナー論集』Vol. XI、ギリシャ哲学セミナー、2014年。4頁



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