エバネッセント波の理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 05:29 UTC 版)
「エバネッセント場」の記事における「エバネッセント波の理論」の解説
z方向に進む 3 {\displaystyle 3} 次元空間における電磁波を考えたとき、マクスウェルの方程式および波動方程式により電場は次のように求まる。 E ( r , t ) = E exp ( i k z z + i k x x + i k y y − i ω t ) {\displaystyle E(r,t)=E\exp(ik_{z}z+ik_{x}x+ik_{y}y-i\omega t)} この式の k z {\displaystyle k_{z}} 、 k x {\displaystyle k_{x}} 、 k y {\displaystyle k_{y}} はそれぞれ各軸方向における波数ベクトルである。 この波数ベクトルにおいて、光(平面波)の分散関係より、 ω 2 c − 2 = k x 2 + k y 2 + k z 2 {\displaystyle \omega ^{2}c^{-2}=k_{x}^{2}+k_{y}^{2}+k_{z}^{2}} 以上の式が成り立つ。この時、 ω 2 c − 2 < k x 2 + k y 2 {\displaystyle \omega ^{2}c^{-2}<k_{x}^{2}+k_{y}^{2}} ならば、波数ベクトル k z {\displaystyle k_{z}} は以下のような正の複素数で表される。 k z = + i k x 2 + k y 2 − ω 2 c − 2 {\displaystyle k_{z}=+i{\sqrt {k_{x}^{2}+k_{y}^{2}-\omega ^{2}c^{-2}}}} これを先に挙げた電磁波の式に当てはめると、 z {\displaystyle z} の係数が負となり、指数関数的に減少することがわかる。これがエバネッセント波である。
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