エアカットバルブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/19 01:55 UTC 版)
加速ポンプのうち、負圧を用いて作動する形式のものと形態が類似している為、加速ポンプと混同されやすい機構として、ケーヒンのオートバイ用エンジン向けキャブレターに採用例が多いエアカットバルブが挙げられる。ミクニやテイケイ気化器ではコースリング・エンリッチャー(Coasting enricher)の呼称が用いられている。。英語圏では元々チョーク弁をエンリッチャー・ノブと呼称する事もあり、エアカットバルブは「エンジンの惰性で作動するチョーク」という意味で解釈されている。 エアカットバルブは加速ポンプとは逆に、スロットルバルブを閉じて吸入負圧が強くなった場合(エンジンブレーキ時)に、スロー系統の吸気量を制限して空燃比が薄くなるのを防止する機構である。 急激なエンジンブレーキの際に発生する排気管からのアフターファイアーは自動車排出ガス規制にとってマイナスの要素となるため、このような機構を用いて抑制が図られる事になるが、自動車用エンジン(英語版)の場合はエアカットバルブではなく、スロットルバルブの閉鎖速度そのものを遅延させるダッシュポット機構で代用される事が多い。
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