ウシのスタンピード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 06:23 UTC 版)
ウシは、何かしら不自然なことが起きればスタンピードを起こす場合がある。特に夜中に、マッチを擦ったり、誰かがウマから飛び降りたり、ウマが身震いをしたり、雷が落ちたり、回転草が風に吹かれて群れの中に飛び込んできたり、「鞍が腹側に回ってしまったウマが群れの中に駆け込んで」きたりといった些細なことでも、スタンピードが起きることが知られている。 大規模なスタンピードが起きると、その行く手にあるものはことごとく排除される。スタンピードが起きた時、カウボーイは家畜のウシたちが崖から飛び出したり川へ飛び込んだりするのを防ぎ、人や物に危害を与えられないようにするために、群れが向きを変えて円を描くように走るよう仕向ける。拳銃を撃つなどして、スタンピードの先頭を走るウシたちの進行方向を変えさせるのである。 特にウシは、食事をとり消化のために分散して放牧されている時はあまりスタンピードを起こさない傾向がある。さらにスタンピードが起きるリスクを減らすため、カウボーイは夜間に歌ったり口笛を吹いたりして、不安になっているウシたちを落ち着かせることもある。また下馬したりマッチを擦ったりといったスタンピードを誘発しかねない行為は、ウシたちから離れて行うようにすることも重要である。 戦争や狩りの際に、あえてウシの群れにスタンピードを起こさせる場合がある。例えばアメリカ先住民の中には、アメリカバイソンの群れにスタンピードを起こさせ、バッファロー・ジャンプと呼ばれる崖に追い込み落下死させる、という狩りを行う人々がいた。
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