ウエーブ(山岳波)の上昇気流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 03:20 UTC 版)
「滑空」の記事における「ウエーブ(山岳波)の上昇気流」の解説
山に発生する空気の波による強力な上昇 / 下降気流は、1933年にグライダー・パイロットのワォルフ・ヒルト(Wolf Hirth)によって発見された。この波(ウエーブ)は極めて高い高度に達するので、利用するパイロットは酸欠を防ぐために酸素吸入を必要とする。 ウエーブ(山岳波)の上昇気流は、風と直角に長く横たわるレンズ雲を発生する。2006年8月29日にアルゼンチンのエル・カラファテ(El Calafate)上空で樹立された現在の高度記録15,453 mは、ウエーブ上昇気流を利用したものである。パイロットは、スティーブ・フォセット(Steve Fossett)とアイナー・エネヴォルドソン(Einar Enevoldson)で、耐圧服を着用した。 また、現在の距離の世界記録3,008 km(2003年1月21日樹立)もクラウス・オールマン(Klaus Ohlmann)が南アメリカのウエーブを利用した飛行である。 まれに生ずるウエーブ現象として「モーニング・グローリー」があり、巻雲が強力な上昇気流を発生する。オーストラリアのカーペンタリア湾付近などで、春季に利用できる。
※この「ウエーブ(山岳波)の上昇気流」の解説は、「滑空」の解説の一部です。
「ウエーブ(山岳波)の上昇気流」を含む「滑空」の記事については、「滑空」の概要を参照ください。
- ウエーブの上昇気流のページへのリンク