ウィリアムハワード (初代スタッフォード子爵)とは? わかりやすく解説

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ウィリアム・ハワード (初代スタッフォード子爵)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/04 03:26 UTC 版)

初代スタッフォード子爵
ウィリアム・ハワード
William Howard
1st Viscount Stafford
スタッフォード子爵ハワード家
続柄 21代アランデル伯トマスの三男

称号 初代スタッフォード子爵、初代スタッフォード男爵英語版バス勲章勲爵士(KG)、王立協会フェロー(FRS)、福者
敬称 My Lord
出生 1614年11月30日
死去 (1680-12-29) 1680年12月29日(66歳没)
イングランド王国 ロンドンロンドン塔タワー・ヒル
配偶者 メアリー(旧姓スタッフォード)
子女 初代スタッフォード伯ヘンリー
父親 21代アランデル伯トマス
母親 アレシア(旧姓タルボット)英語版
役職 貴族院議員
宗教 ローマ・カトリック
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初代スタッフォード子爵 ウィリアム・ハワード
殉教者
列福日 1929年
列福決定者 ピウス11世
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初代スタッフォード子爵ウィリアム・ハワード英語: William Howard, 1st Viscount Stafford, KB, FRS1614年11月30日 - 1680年12月29日)は、イングランドの貴族。

第21代アランデル伯トマス・ハワードの末息子で1640年にスタッフォード子爵に叙せられたが、カトリック陰謀事件により1680年大逆罪で処刑された。1929年教皇ピウス11世により列福された。

経歴

1614年11月30日に第21代アランデル伯爵トマス・ハワードとその妻アレシア英語版(第7代シュルーズベリー伯爵ギルバート・タルボット英語版の娘)の間の次男として生まれた。兄にマルトレイヴァース卿(儀礼称号)ジェイムズと第22代アランデル伯爵位を継承するヘンリーがいる[1][2][3]

ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジ英語版で学ぶ[4]

1637年スタッフォード男爵英語版スタッフォード家の娘メアリー・スタッフォードと結婚。1639年に第6代スタッフォード男爵ロジャー・スタッフォード英語版がスタッフォード男爵位を放棄した後、1640年9月12日の勅許状で彼と彼の妻がスタッフォード男爵位を与えられた[1]。ついで1640年11月11日の勅許状でスタッフォード子爵に叙せられた[1]。この爵位は通常通り男系男子に限定される[2]。この数日後に貴族院議員に列する[1]

内戦中、国王チャールズ1世王立海軍に所属していたが、内戦が勃発した1643年には妻とともにアントワープへ逃れている。1646年6月に帰国の許可を得たが、1647年7月にはフランダースへ移住した[1]

王政復古後の1660年6月には貴族院の決定で彼の財産が返還された。しかし彼はチャールズ2世が自分に報いていないと考え、宮廷に対して反対票を投じることが増えた[1]

1665年1月には王立協会フェロー(FRS)に選出[1]1678年7月3日の貴族院では第2代ピーターバラ伯爵英語版ヘンリー・モードント英語版と激しい口論をした[1]

1678年カトリック陰謀事件タイタス・オーツ英語版の偽証によって他の4人のカトリック貴族(初代パウィス伯爵英語版ウィリアム・ハーバート英語版、第3代ウォーダーのアランデル男爵英語版ヘンリー・アランデル英語版、初代ベラシズ男爵英語版ジョン・ベラシズ英語版、第4代ピーター男爵ウィリアム・ピーター英語版)とともに逮捕され、ロンドン塔に投獄された[5][1]1680年12月7日大逆罪で有罪判決を受け、首吊り・内臓抉り・四つ裂きの刑による死刑判決を受けた[1]。またすべての名誉・称号を剥奪された[2]

同年12月29日タワー・ヒルで斬首で処刑された。処刑方法が斬首に緩和されたことについて庶民院内では国王による力なのか短時間議論が起こった[1]

1685年には彼の私権剥奪解除の法案が提出されて貴族院を通過し、庶民院で議論されたが、同年にモンマスの反乱が行ったため、法案は流産した[1]1688年には彼の未亡人メアリーと長男ヘンリー・スタッフォード=ハワードがスタッフォード伯爵に叙せられている(メアリーは一代限り)[1][2]。下って1825年には来孫にあたる第7代準男爵ジョージ・ジャーニンガム(次男ジョン・スタッフォード=ハワードの娘メアリー・プロウデンの娘マリー・ジャーニンガムの長男第6代準男爵ウィリアム・ジャーニンガムの長男)が第8代スタッフォード男爵であることが貴族院によって確認されている[6]

1929年に教皇ピウス11世により列福された。

栄典

爵位

1640年9月12日に以下の爵位を新規に叙される[1][4]

  • スタッフォード州における初代スタッフォード男爵英語版 (1st Baron Stafford in the County of Stafford)
    勅許状によるイングランド貴族爵位。男子なき場合に女子が継承)

1640年11月11日に以下の爵位を新規に叙される[1][4]

  • 初代スタッフォード子爵 (1st Viscount Stafford)
    (勅許状によるイングランド貴族爵位)

勲章

家族

1637年にエドワード・スタッフォード(第4代スタッフォード男爵エドワード・スタッフォード英語版の長男)の娘であるメアリー・スタッフォードと結婚。彼女との間に以下の3男2女を儲けた[2][4]

  • 長男ヘンリー・スタッフォード=ハワード(1648年頃 - 1719年) - 初代スタッフォード伯爵に叙される。
  • 次男ジョン・スタッフォード=ハワード( - 1714年) - 彼の子孫が2代から4代までのスタッフォード伯位を継承。また彼の女系子孫にあたる7代準男爵ジョージ・ジャーニンガムが8代スタッフォード男爵であることが確認される
  • 三男フランシス・ハワード( - 1708年)
  • 長女イザベラ・ハワード( - 1691年) - 第5代ウィンチェスター侯爵ジョン・ポーレット英語版と結婚
  • 次女アナスタシア・ハワード(生没年不詳) - ジョージ・ホルマンと結婚

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p "Howard, William (1614-1680)" . Dictionary of National Biography (英語). London: Smith, Elder & Co. 1885–1900.
  2. ^ a b c d e Heraldic Media Limited. “Stafford, Viscount (E, 1640 - 1680)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年7月19日閲覧。
  3. ^ Lundy, Darryl. “Thomas Howard, 21st Earl of Arundel” (英語). thepeerage.com. 2016年7月19日閲覧。
  4. ^ a b c d e Lundy, Darryl. “William Howard, 1st and last Viscount Stafford” (英語). thepeerage.com. 2016年7月19日閲覧。
  5. ^ 海保眞夫 1999, p. 179.
  6. ^ Heraldic Media Limited. “Stafford, Baron (E, 1640)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2016年7月19日閲覧。

参考文献

イングランドの爵位
新設 初代スタッフォード男爵英語版
1640年–1680年
剥奪
次の爵位保持者
ヘンリー・スタッフォード=ハワード
(デ・ジュリ)
初代スタッフォード子爵
1640年–1680年
剥奪



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