インパルス応答とは? わかりやすく解説

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インパルス応答

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 16:17 UTC 版)

単純な音響システムのインパルス応答の例。上から、元のインパルス、高周波をブーストした場合、低周波をブーストした場合

インパルス応答 インパルスおうとう: impulse response)は、インパルス入力に対するシステムの出力である[1]インパルス反応[要出典]とも。

インパルスとは、時間的幅が無限小で高さが無限大のパルスである。実際のシステムではこのような信号は生成できないが、理想化としては有益な概念である。LTIシステム(線形時不変系)と呼ばれるシステムは、そのインパルス応答によって完全に特徴付けられる。

数学的基礎

数学的には、インパルスはディラックのデルタ関数でモデル化される。T を(離散)システムとし、入力として x[n] をとり、y[n] という出力を生成するものとする。


インパルス応答

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/09 06:54 UTC 版)

LTIシステム理論」の記事における「インパルス応答」の解説

このシステムディラックのデルタ関数入力したとき、デルタ関数理想的なインパルスであるため、LTI変換結果がインパルス応答となる。これを式に表すと次のうになる。 ( h ∗ δ ) ( t ) = ∫ − ∞ ∞ h ( t − τ ) δ ( τ ) d τ = h ( t ) {\displaystyle (h*\delta )(t)=\int _{-\infty }^{\infty }h(t-\tau )\,\delta (\tau )\,d\tau =h(t)} これにはデルタ関数シフト属性利用している。なお、ここで次が成り立つ。 h ( t ) = h ( t , 0 )   ( with  t = t 1 − t 2 ) {\displaystyle h(t)=h(t,0)\ ({\mbox{with }}t=t_{1}-t_{2})} 従って h ( t ) {\displaystyle h(t)} はそのシステムのインパルス応答である。 インパルス応答を使うと、任意の入力対す応答求めることができる。再び δ ( t ) {\displaystyle \delta (t)} のシフト属性使い任意の入力デルタ関数群の重ね合わせとして表せる。 x ( t ) = ∫ − ∞ ∞ x ( τ ) δ ( t − τ ) d τ {\displaystyle x(t)=\int _{-\infty }^{\infty }x(\tau )\delta (t-\tau )\,d\tau } この入力システム適用すると、次のうになるH x ( t ) = H ∫ − ∞ ∞ x ( τ ) δ ( t − τ ) d τ {\displaystyle {\mathcal {H}}x(t)={\mathcal {H}}\int _{-\infty }^{\infty }x(\tau )\delta (t-\tau )\,d\tau } = ∫ − ∞ ∞ H x ( τ ) δ ( t − τ ) d τ {\displaystyle \quad =\int _{-\infty }^{\infty }{\mathcal {H}}x(\tau )\delta (t-\tau )\,d\tau } ( H {\displaystyle {\mathcal {H}}} は線型であるため、積分内側移動できる) = ∫ − ∞ ∞ x ( τ ) H δ ( t − τ ) d τ {\displaystyle \quad =\int _{-\infty }^{\infty }x(\tau ){\mathcal {H}}\delta (t-\tau )\,d\tau } ( x ( τ ) {\displaystyle x(\tau )} は t に対して一定であり、 H {\displaystyle {\mathcal {H}}} は線型であるため) = ∫ − ∞ ∞ x ( τ ) h ( t − τ ) d τ {\displaystyle \quad =\int _{-\infty }^{\infty }x(\tau )h(t-\tau )\,d\tau } ( h ( t ) {\displaystyle h(t)} の定義から) システムに関する全ての情報は、インパルス応答 h ( t ) {\displaystyle h(t)} に含まれている。

※この「インパルス応答」の解説は、「LTIシステム理論」の解説の一部です。
「インパルス応答」を含む「LTIシステム理論」の記事については、「LTIシステム理論」の概要を参照ください。

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