イロコイ郡 (イリノイ州)とは? わかりやすく解説

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イロコイ郡 (イリノイ州)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/23 14:54 UTC 版)

イリノイ州イロコイ郡
郡のイリノイ州内の位置
州のアメリカ合衆国内の位置
設立 1833年
郡庁所在地 ウォツィーカ
最大の都市 ウォツィーカ
面積
 - 総面積
 - 陸
 - 水

2,898 km2 (1,118.93 mi2)
2,894 km2 (1,117.32 mi2)
4 km2 (1.61 mi2), 0.14%
人口
 - (2010年)
 - 密度

29,718人
11人/km2 (28人/mi2)
標準時 中部: UTC-6/-5
ウェブサイト www.co.iroquois.il.us

イロコイ郡: Iroquois County)は、アメリカ合衆国イリノイ州の東部に位置するである。2010年国勢調査での人口は29,718人であり、2000年の31,334人から5.2%減少した[1]。面積は1,100平方マイル (2,800 km2)以上あり、州内第3位である[2]郡庁所在地は郡中央にあるウォツィーカ(人口5,255人[3])であり、同郡で人口最大の都市でもある。アメリカ合衆国でイロコイ族インディアンに因んで名付けられた郡はこの郡1つである[2]

歴史

イロコイ郡は1833年2月26日に、ヴァーミリオン郡から分離して設立され、郡名はイロコイ川から採られた。イロコイ川はイロコイ族インディアンに因んで名付けられていた[4]

最初の郡庁所在地は1837年に選ばれたイロコイの町だったが、庁舎は建てられず、郡事務所は賃貸だった。他に幾つかの郡庁所在地候補地が検討され、1839年にはミドルポートに移転し、郡庁舎と監獄が建設された。その後もミドルポートとウォツィーカ(当時はサウスミドルポートと呼ばれた)の間で郡庁舎の指定を巡って論争が続いた。1865年、最終的にウォツィーカに郡庁所在地が決められた[5]。ミドルポートは現在存在していないが、その名前の郡区が残っている。1866年、28,000ドルの建設費を掛けてウォツィーカに郡庁舎が建設され、地下には監獄が置かれた。この建物は1881年い拡張され、1893年には庁舎の東に新しい監獄が建設された[6]

地理

Map of イロコイ郡図

郡の北側境界はシカゴから100キロメートル南にある。東はインディアナ州に接している。

イロコイ川がインディアナ州から郡内に入り、イロコイ村の南側からウォツィーカ市の北に沿って西に流れ、北に転じてカンカキー市近くでカンカキー川に合流する。カンカキー川は北西のウィル郡イリノイ川に合流する。イロコイ川より南のシュガー・クリークはやはりインディアナ州のストックランドの東で郡内に入って西に流れ、ミルフォードの南端をかすめ、南から来るマッド・クリークと合流し、北に転じてウッドランド村を過ぎて、ウォツィーカ近くでイロコイ川と合流する。

イロコイ郡州立野生生物保護地域は広さ2,400エーカー (9.70 km2)の州立公園であり、郡北東隅にある。他にもボニーのプレーリー[7]、フーパーブランチ・サバンナ[8]、ローダ・セメトリー・プレーリーと3か所の自然保護地がある[9]

アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は1,118.93平方マイル (2,898.0 km2)であり、このうち陸地1,117.32平方マイル (2,893.8 km2)、水域は1.61平方マイル (4.2 km2)で水域率は0.14%である[10]

交通

州間高速道路57号線が郡の西部を通り、シャンペーンとシカゴを繋いでいる。北から南はシェバンス、クリフトン、アシュカム、ダンフォース、ギルマン、オナーガ、バックリー。ローダの近くを通っている。

東西方向にはアメリカ国道24号線がギルマンとクレセントシティを通り、郡庁所在地のウォツィーカ、シェルドンを抜けている。その他の主要幹線道路は次のとおりである。

  • アメリカ国道52号線
  • アメリカ国道45号線
  • イリノイ州道1号線
  • イリノイ州道49号線
  • イリノイ州道54号線
  • イリノイ州道116号線

郡内を幾つかの鉄道路線も通っている。トレド・ピオリア・アンド・ウェスタン鉄道がピオリアに始まり、郡内を東西に抜けてギルマンとウォツィーカを通り、インディアナ州に入る路線を運行している。ノーフォーク・サザン鉄道は州間高速道路57号線とほぼ並行し、シカゴに向かう。CSXトランスポーテーションの路線は郡東部を北から南に通っている。ユニオン・パシフィック鉄道はウッドランドの南で接続している。さらにその東、カンカキー・ビーバービル・アンド・サザン鉄道は、南北の路線を運行している[11]

隣接する郡

気候と気象

ウォツィーカ
雨温図説明
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
 
 
1.6
 
30
14
 
 
1.7
 
36
18
 
 
3.4
 
48
29
 
 
3.8
 
60
39
 
 
4
 
72
50
 
 
4.6
 
82
59
 
 
4.2
 
84
63
 
 
3.7
 
83
61
 
 
3.4
 
77
53
 
 
2.9
 
64
41
 
 
3.3
 
49
32
 
 
2.6
 
36
21
気温(°F
総降水量(in)
出典:The Weather Channel[12]
メートル換算
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
 
 
41
 
-1
-10
 
 
44
 
2
-8
 
 
85
 
9
-2
 
 
96
 
16
4
 
 
103
 
22
10
 
 
117
 
28
15
 
 
107
 
29
17
 
 
93
 
28
16
 
 
87
 
25
12
 
 
74
 
18
5
 
 
85
 
9
0
 
 
65
 
2
-6
気温(°C
総降水量(mm)

近年、郡庁所在地であるウォツィーカ市の平均気温は1月の14°F (-10 ℃) から7月の84°F (29 ℃) まで変化している。過去最低気温は1999年1月に記録された-28°F (-33 ℃) であり、過去最高気温は1988年8月に記録された105°F (41 ℃) である。月間降水量は1月の1.61インチ (41 mm) から6月の4.62インチ (117 mm) まで変化している[12]

人口動態

2000人口ピラミッド[13]
人口推移
人口
1840 1,695
1850 4,149 144.8%
1860 12,325 197.1%
1870 25,782 109.2%
1880 35,451 37.5%
1890 35,167 −0.8%
1900 38,014 8.1%
1910 35,543 −6.5%
1920 34,841 −2.0%
1930 32,913 −5.5%
1940 32,496 −1.3%
1950 32,348 −0.5%
1960 33,562 3.8%
1970 33,532 −0.1%
1980 32,976 −1.7%
1990 30,787 −6.6%
2000 31,334 1.8%
2010 29,718 −5.2%
Source: United States Department
of Commerce, Bureau of the Census,
Population Division[14]

以下は2000年国勢調査による人口統計データである。

基礎データ

  • 人口: 31,334人
  • 世帯数: 12,220 世帯
  • 家族数: 8,712 家族
  • 人口密度: 11人/km2(28人/mi2
  • 住居数: 13,362軒
  • 住居密度: 5軒/km2(12軒/mi2

人種別人口構成

先祖による構成

  • ドイツ系:36.4%
  • アメリカ人:12.0%
  • イギリス系:8.7%
  • アイルランド系:8.1%
  • フランス系:7.0%

言語による構成

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 25.4%
  • 18-24歳: 7.1%
  • 25-44歳: 25.7%
  • 45-64歳: 23.6%
  • 65歳以上: 18.1%
  • 年齢の中央値: 40歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 96.2
    • 18歳以上: 91.8

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 31.3%
  • 結婚・同居している夫婦: 59.2%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 8.5%
  • 非家族世帯: 28.7%
  • 単身世帯: 25.2%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 13.4%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.51人
    • 家族: 2.99人

収入

収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 38,071米ドル
    • 家族: 45,417米ドル
    • 性別
      • 男性: 31,799米ドル
      • 女性: 20,936米ドル
  • 人口1人あたり収入: 18,435米ドル
  • 貧困線以下
    • 対人口: 8.7%
    • 対家族数: 6.8%
    • 18歳未満: 11.8%
    • 65歳以上: 6.7%

郡区

1855年の住民投票で郡区政府を設立することが認められ、1856年に実施された。当時は下記11の郡区だった[15]

  • アッシュグローブ
  • ビーバー
  • ベルモント
  • シェバンス
  • コンコード
  • ローダ
  • ミドルポート
  • ミルフォード
  • オナーガ
  • パピノー(ワイガントから改名)
  • ストックランド(クラブアップルから改名)

その後の数十年間で、分区して新しい郡区が作られ、総数は26になった。下記リストは設立順でありカッコ内に設立年を示す。

  • マーティントン (1857)
  • イロコイ (1858)
  • プレーリーグリーン (1858)
  • アシュカム (1861)
  • ダグラス (1861)
  • アーテジア (1864)
  • ファウンテンクリーク (1868)
  • ラブジョイ (1868)
  • シェルドン (1868)
  • ミルクスグローブ (1872)
  • ピジョングローブ (1876)
  • クレセント (1877)
  • ダンフォース (1877)
  • リッジランド (1878)
  • ビーバービル (1916)

都市と町

  • アシュカム
  • ビーバービル
  • バックリー
  • シェバンス
  • シスナパーク
  • クリフトン
  • クレセントシティ
  • ダンフォース
  • ドノバン
  • イロコイ
  • ローダ
  • マーティントン
  • ミルフォード
  • オナーガ
  • パピノー
  • シェルドン
  • ストックランド
  • ソービル
  • ウェリントン
  • ウッドランド

脚注

  1. ^ Quickfacts.census.gov - Iroquois County - accessed 2011-12-06.
  2. ^ a b Dowling 1968, p. 9.
  3. ^ Quickfacts.census.gov - Watseka, Illinois - accessed 2011-12-06.
  4. ^ Callary, Edward (2009). Place Names of Illinois. Urbana: University of Illinois Press. p. 173. ISBN 978-0-252-03356-8 
  5. ^ Kern 1907, p. 677.
  6. ^ Kern 1907, p. 678.
  7. ^ Bonnie's Prairie”. Illinois Department of Natural Resources. 2010年10月15日閲覧。
  8. ^ Hooper Branch Savanna”. Illinois Department of Natural Resources. 2010年10月15日閲覧。
  9. ^ Loda Cemetery Prairie”. Illinois Department of Natural Resources. 2010年10月15日閲覧。
  10. ^ Census 2010 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2011年11月5日閲覧。
  11. ^ Illinois Railroad Map” (PDF). Illinois Department of Transportation (2006年1月). 2010年10月17日閲覧。
  12. ^ a b Monthly Averages for Watseka, Illinois”. The Weather Channel. 2011年1月27日閲覧。
  13. ^ Based on 2000 United States Census data
  14. ^ Forstall, Richard L. (editor) (1996). Population of states and counties of the United States: 1790 to 1990 : from the twenty-one decennial censuses. United States Department of Commerce, Bureau of the Census, Population Division. ISBN 0-934213-48-8 
  15. ^ Dowling 1968, p. 21.

参考文献

外部リンク

座標: 北緯40度44分 西経87度49分 / 北緯40.74度 西経87.82度 / 40.74; -87.82




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