アーティファクトとは? わかりやすく解説

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アーティファクト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/28 03:49 UTC 版)

アーティファクト、アーチファクト: artefact: artifact)とは、人工物、工芸品のことである。文脈によって、次のような人為的または技術的な影響によって発生する産物や現象をさすことがある。

考古学・古人類学

  • 考古学古人類学などでは、「人工遺物」のことである。通常は単に「遺物」と呼ばれるが、日本語の「遺物」には、道具などのアーティファクトだけでなく、食べ残しなどの自然遺物(remain)も含まれる。「人工遺物」はアーティファクトに限定したい場合に特に使われる表現である。なお、遺物に対し、建造物などの遺構はフィーチャー feature である。
遺物 人工遺物 artifact 道具衣類装身具 など
自然遺物(遺残) remain 種子食べ残し排泄物 など
遺構 feature 建築物道路 など
  • 自然物に対して、「人の手が加わったもの」という意味合いがある。例えばただの黒曜石のかけらは自然物だが、石器として人が加工していたことが分かった場合にはアーティファクトと呼ばれる。
  • オーパーツ - その時代に有り得ない技術知識によって作られた(と思われる)アーティファクトを オーパーツ(out of place artifact(s)oopart(s) )と呼ぶ。

文学・芸術

科学・社会

情報工学

  • デジタルアーティファクト (曖昧さ回避) - デジタル処理によって生成されるデータの望ましくない変更。信号処理などで、観測や解析の段階で発生したデータのエラーや信号のゆがみ。偽信号ともよばれる。
  • インシデントが発生した際にシステムログなどに残される痕跡。アーティファクトを分析することで、マルウェアや、攻撃ツールの攻撃方法や通信先を探知することができる[1]
  • アーティファクト (ソフトウェア開発)英語版 - ソフトウェア開発の副生成物

生物学

  • 人為構造 - 固定 (組織学)などの実験操作によって細胞・組織内に生じる、本来は生体内に存在しない構造物

医学

  • アーティファクト (診断)ドイツ語版 - データ収集、評価、文書化、解釈における誤りなどが原因で生じる、意図的でない人工的な因果関係 (例:心電図で、体動や電気機器などによるノイズ混入。口腔内レントゲンで、銀歯で反射したX線による画像の乱れ。)

統計学

  • 実際のデータ自体からではなく、データの収集、分析、または解釈の方法から生じる現象。データ分析ツールの特性やモデル、初期条件(初期値)などによって引き起こされることがある。

脚注

  1. ^ JPCERT コーディネーションセンター JPCERT/CCについて”. JPCERT/CC. 2025年3月28日閲覧。


外部リンク



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