アムステルダムのダム広場の眺望とは? わかりやすく解説

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アムステルダムのダム広場の眺望

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/17 01:34 UTC 版)

『アムステルダムのダム広場の眺望』
ドイツ語: Ansicht des "Dam" zu Amsterdam
英語: View of the "Dam" in Amsterdam
作者 ヘリット・ベルクヘイデ
製作年 1670-1675年
素材 オーク板上に油彩
寸法 41 cm × 55.5 cm (16 in × 21.9 in)
所蔵 アルテ・マイスター絵画館ドレスデン

アムステルダムのダム広場の眺望』(アムステルダムのダムひろばのちょうぼう、: Ansicht des "Dam" zu Amsterdam: View of the "Dam" in Amsterdam)は、17世紀オランダ黄金時代の画家ヘリット・ベルクヘイデが1670-1675年にオーク板上に油彩で制作した絵画である。画面左下に「G. Berck Heyde」という画家の署名がある[1][2]。ポーランド王アウグスト2世のコレクションに入った作品で[1]、現在、ドレスデンアルテ・マイスター絵画館に所蔵されている[1][2][3]

作品

ハールレム出身の建築画家であり風景画家でもあったベルクヘイデは、ハールレム中央広場の数多い景観図を異なる視点から描いた[3]。しかし、1665年までに大都市アムステルダムダム広場に新築されたアムステルダム市庁舎英語版の景観図の需要ははるかに大きなものであった[3]。ベルクヘイデはこの市庁舎を題材に、少なくとも35点の構図の異なる景観画を制作している[1]。建築家ヤーコプ・ファン・カンペン英語版の代表作であるこの古典主義建築[1]は、アムステルダム市民の誇り、名誉、繁栄の象徴であった[1][3]

現在のアムステルダムの王宮
ヘリット・ベルクヘイデ『市庁舎と花市場』 (1686年)、ティッセン=ボルネミッサ美術館マドリード

ベルクヘイデは一度もアムステルダムに居住しなかったが、ハールレムからアムステルダムに赴いて市庁舎の景観図用の準備素描を制作し、自身のアトリエに戻って最終的な作品を仕上げた[3]。約30年間にわたって、画家は様々な視点から、そして異なった明るさの中で市庁舎を描くことを生業としたのである。彼は、市庁舎の景観図を側面から、そして川岸に花市場のある運河に面した裏側からも合わせて5点描いている[3]

本作では、市庁舎がアムステルダムの数百年の歴史を導いた建築と組み合わされ、魅力的な構図をなしている。市庁舎の右には1565年に建てられた、ファサードに大きなアムステルダム市の紋章を掲げる計量所がある。これはアムステルダムの最初のルネサンス建築の1つで、市の税務局にあたる。同じく1645年の火災後に速やかに再建された、高いゴシック様式の内陣を持つ新教会が、世俗的権力を代表する市庁舎と対をなすものとして画面右端にそびえている[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g 『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』、2022年、136頁。
  2. ^ a b Ansicht des "Dam" zu Amsterdam”. アルテ・マイスター絵画館公式サイト (ドイツ語の英訳). 2025年6月11日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Dam Square, Amsterdam”. Web Gallery of Artサイト (英語). 2025年6月11日閲覧。

参考文献

外部リンク




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