アムステルダムのダムとダムラックの眺めとは? わかりやすく解説

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アムステルダムのダムとダムラックの眺め

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/10 03:19 UTC 版)

『アムステルダムのダムとダムラックの眺め』
オランダ語: Gezicht op het Damrak in Amsterdam
英語: View of the Dam and Damrak at Amsterdam
作者 ヤーコプ・ファン・ロイスダール
製作年 不詳
素材 キャンバス上に油彩
寸法 53.3 cm × 67.2 cm (21.0 in × 26.5 in)
所蔵 ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館ロッテルダム

アムステルダムのダムとダムラックの眺め』(アムステルダムのダムとダムラックのながめ、: View of the Dam and Damrak at Amsterdam)、または『アムステルダムのダムラック』(: Gezicht op het Damrak in Amsterdam: The Damrak in Amsterdam)は、 17世紀オランダ絵画黄金時代の画家ヤーコプ・ファン・ロイスダールキャンバス上に油彩で制作した絵画である。1866年以来、ロッテルダムボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館に所蔵されている[1][2]

作品

本作と同じ題名の同じ場面を表した作品が2点ある。1点は『アムステルダムのダムとダムラックの眺め (フリック・コレクション)英語版』であり、もう1点は『ダムとダムラックの眺め (マウリッツハイス美術館)英語版』である。後者は1999年以来、アムステルダム博物館に長期貸与されている[3]。ロイスダールの作品中、都市景観画は比較的少ない[2]

ダムの北側を表す前景は人々の集団を描いており、商品が並べられている。ダムの背後には、両側に家並みがあり、貨物船が波止場に停泊しているダムラックがある。右側の建物の背後には旧教会英語版の塔が見える。ダムラックの中央には、パペン橋 (Papenbrug) がある。が乾くように船の柱に広げられている。波止場の中央には、2人の男が車輪と車軸の作業をしている。左側の家は、「ビショップ (司教)」と呼ばれ、右側の家は「帆の下」と呼ばれる[2]。画中の人物がロイスダールの手になるのか、それとも人物専門のほかの画家により描き加えられたのかはわからない。そうした共同作業はしばしばあり、本作にもあてはまるのかもしれない[2]

ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館の本作は縦53.3センチ、横67.2センチであり、画面下部右側に署名がされている。研究者のシーモア・スライヴ英語版は、この制作年が記されていない作品は1675年ごろに描かれたと述べている[1]。当時、ロイスダールはアムステルダムの主要な広場であるダム広場に居住していたが、自身のアトリエの窓は広場の反対側に面していたため、窓側から広場を描けたはずはない[1]

なお、本作の保存状態はよくなく、とりわけ右側の絵具は薄く退色している。しかしながら、作品はロイスダールの制作方法を示しており、帆が描かれる前に、その背後の建物が最初に仕上げられたことが明らかになっている[1]

この絵画は、2001年のスライヴの総目録で8番目の作品として記述されている[4] (ほかの同題名作は6番と7番)。ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館のコレクションでは目録番号1744とされ、『アムステルダムのダムラック』という題名である[2]。絵画は、研究者ホフステーデ・デ・フロート英語版の1911年の総目録で13番、または13番fである[1][5]

ギャラリー

脚注

  1. ^ a b c d e Slive 2001, p. 20.
  2. ^ a b c d e View of the Dam and Damrak at Amsterdam”. ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館公式サイト (英語). 2025年6月10日閲覧。
  3. ^ View of the Dam and Damrak at Amsterdam”. マウリッツハイス美術館公式サイト (英語). 2025年6月10日閲覧。
  4. ^ Slive 2001, p. 19.
  5. ^ Hofstede de Groot 1911, p. 11.

参考文献

外部リンク




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