アムステルダムのダムとダムラックの眺め (フリック・コレクション)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/07 13:57 UTC 版)
オランダ語: Gezicht op de Dam en het Damrak te Amsterdam 英語: View of the Dam and Damrak at Amsterdam |
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作者 | ヤーコプ・ファン・ロイスダール |
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製作年 | 1675年ごろ |
素材 | キャンバス上に油彩 |
寸法 | 51.7 cm × 65.7 cm (20.4 in × 25.9 in) |
所蔵 | フリック・コレクション、ニューヨーク |
『アムステルダムのダムとダムラックの眺め』(アムステルダムのダムとダムラックのながめ、蘭: Gezicht op de Dam en het Damrak te Amsterdam, 英: View of the Dam and Damrak in Amsterdam)は、17世紀オランダ絵画黄金時代の画家ヤーコプ・ファン・ロイスダールが1675年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した風景画である。 現在、1910年以来、ニューヨークのフリック・コレクションに所蔵されている[1]。なお、作品は現在、展示されていない[2]。
作品
同じ場面を表し、同じ題名を持つロイスダールの絵画がほかにも2点ある。1つはロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館蔵の『アムステルダムのダムとダムラックの眺め 』で、もう1つはマウリッツハイス美術館蔵である[3] が、1999年以来アムステルダム博物館に長期貸与されている[4]『アムステルダムのダムとダムラックの眺め』である。
本作は、画面下部右側に署名が記されている。研究者のシーモア・スライヴは、この制作年が記されていない作品は1675年ごろに描かれたと記述している[1]。当時、ロイスダールは、アムステルダムの中心的広場、ダム広場沿いに居住していた。しかし、彼の家の窓は広場の反対側に面していたので、アトリエの窓から本作を描いたということはありえない[5]。
この絵画、とりわけ下半分の保存状態はよくない。しかし、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館の同主題作ほど悪い保存状態であるわけではない[1]。
本作は、シーモア・スライヴの2001年のロイスダール作品総目録で第7番となっている[1] (ほかの2点は、それぞれ第6番と8番)。本作は、研究者ホフステーデ・デ・フロートの1911年の総目録で第12番か13番fである[1][6]。フリック・コレクションでの登録番号は1910.1.110で、『アムステルダムの波止場 (Quay at Amsterdam)』と呼ばれている[2]。
ギャラリー
脚注
- ^ a b c d e Slive 2001, p. 19.
- ^ a b “Quay at Amsterdam”. フリック・コレクション. 2025年7月7日閲覧。
- ^ Slive 2001, p. 19-20.
- ^ “View of the Dam and Damrak at Amsterdam”. マウリッツハイス美術館. 2025年7月7日閲覧。
- ^ Slive 2001, p. 20.
- ^ Hofstede de Groot 1911, p. 11.
参考文献
- Hofstede de Groot, Cornelis (1911) (German). Beschreibendes und kritisches Verzeichnis der Werke der hervorragendsten Holländischen Mahler des XVII. Jahrhunderts [A Catalogue Raisonné of the Works of the Most Eminent Dutch Painters of the Seventeenth Century]. 4. Esslingen, Germany: Paul Neff. OCLC 2923803
- Slive, Seymour (2001). Jacob van Ruisdael: a Complete Catalogue of his Paintings, Drawings, and Etchings. New Haven, Conn.: Yale University Press. ISBN 978-0-300-08972-1
外部リンク
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