水車のある茅葺き屋根の家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 12:47 UTC 版)
オランダ語: Watermolen bij een boerenwoning met rietdak 英語: A Thatch-Roofed House with a Water Mill |
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作者 | ヤーコプ・ファン・ロイスダール |
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製作年 | 1653年ごろ |
種類 | 板上に油彩 |
寸法 | 37.6 cm × 44 cm (14.8 in × 17 in) |
所蔵 | ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館、ロッテルダム |
『水車のある茅葺き屋根の家』(すいしゃのあるかやぶきやねのいえ、蘭: Watermolen bij een boerenwoning met rietdak、英: A Thatch-Roofed House with a Water Mill)、または『農家の近くの水車』(のうかのちかくのすいしゃ、英: Water Mill near a Farm)は、17世紀オランダ絵画黄金時代の画家ヤーコプ・ファン・ロイスダールが板上に油彩で制作した風景画である。1958年に購入されて以来[1]、ロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館に所蔵されている[2][1]。
作品
イギリスの風景画家ジョン・コンスタブルは1826年に本作を見て、「私の頭に憑りつき、心から離れない」と書いている[1][3]。水車の横で泡立つ水を描くことはほとんど不可能であるが、それこそまさにロイスダールがこの情景を描きたかった理由であろう。動きのない絵画に動きの感覚を与えるには技術が必要である[1]。
本作は、研究者シーモア・スライヴの2001年のロイスダール作品総目録では121番とされている[2]。ホフステーデ・デ・フロートの1911年の総目録では165番であり[4]、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館の目録では2025番となっている。絵画は縦37.6センチ、横44センチの大きさで、画面下部左側にモノグラムで署名が記されている[2]。制昨年は記されていないが、スライヴは1653年ごろの制作であろうと記している。描かれているモノグラムは三次元的効果を与えるために2つの異なる色調を示しており、それはロイスダールが1652年と1653年のほかの何点かの絵画に用いたテクニックである[3]。ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館では、1653年ごろの制作としている[1]。なお、この絵画は1997年に修復された[2]。
脚注
- ^ a b c d e “Water mill near a farm”. Boymans van Beuningen. 2025年6月18日閲覧。
- ^ a b c d Slive 2001, p. 140.
- ^ a b Slive 2001, p. 141.
- ^ Hofstede de Groot 1911, p. 81.
参考文献
- Hofstede de Groot, Cornelis (1911) (German). Beschreibendes und kritisches Verzeichnis der Werke der hervorragendsten Holländischen Mahler des XVII. Jahrhunderts [A Catalogue Raisonné of the Works of the Most Eminent Dutch Painters of the Seventeenth Century]. 4. Esslingen, Germany: Paul Neff. OCLC 2923803
- Slive, Seymour (2001). Jacob van Ruisdael: a Complete Catalogue of his Paintings, Drawings, and Etchings. New Haven, Conn.: Yale University Press. ISBN 978-0-300-08972-1
外部リンク
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