アテーナイとの戦い、死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 17:56 UTC 版)
「エウリュステウス」の記事における「アテーナイとの戦い、死」の解説
ヘーラクレースの死後、その子供たち(ヘーラクレイダイ)がミュケーナイの王位を望むことを恐れたエウリュステウスは、彼らを殺そうとして追い回した。ヘーラクレースの母アルクメーネーと息子のヒュロスらは、はじめトラーキースのケーユクスのもとにいたが、ケーユクスはエウリュステウスに脅されて彼らを保護しきれなくなった。放浪の末、アルクメーネーたちはアテーナイのテーセウスに助けられた。 エウリュステウスはヒュロスらの身の受け渡しを要求してアテーナイと戦いとなった。ヘーラクレースの子供の一人が死ななければアテーナイは敗れるという神託のため、ヘーラクレースの娘マカリアーはマラトーンで自殺した。この戦いはアテーナイの勝利となり、エウリュステウスの息子たちはみな討ち取られた。エウリュステウス自身は戦車に乗って逃げたが、ヒュロスに捕えられて殺された。ヒュロスはエウリュステウスの首を斬ってアルクメーネーに渡し、アルクメーネーはその両目を機織りの針でえぐり出した。 一説にはエウリュステウスは殺される前にアルクメーネーの前に引き出され、これまでの自身の行為を「ヘーラーに命じられただけで、自分の責任ではない」と告げて命乞いをするも、彼女に「息子の味わった労苦を思えば、あなたを許すことはできない」と拒否されている。 エウリュステウスの死後、ミュケーナイの王位はアトレウスが継いだ。
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