アカメイヌビワとは? わかりやすく解説

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アカメイヌビワ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/08 08:25 UTC 版)

アカメイヌビワ
アカメイヌビワの葉
(2025年3月 沖縄県石垣市 バンナ公園)
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類I eurosids I
: バラ目 Rosales
: クワ科 Moraceae
: イチジク連 Ficeae
: イチジク属 Ficus
: アカメイヌビワ
F. benguetensis
学名
Ficus benguetensis Merr.
和名
アカメイヌビワ

アカメイヌビワ(赤芽犬枇杷、学名:Ficus benguetensis)はクワ科イチジク属の常緑高木。図鑑では別名コウトウイヌビワともされるが[1][2]、YListはコウトウイヌビワを別種F. cumingiiの和名とし[3]、混乱を招くため推奨されない[4]

特徴

雌雄異株。高さ5–10 m。葉は長さ15–25 cm、長楕円形~倒卵形で全縁、互生し、葉先が短く突き出るが先は鈍い。オオバイヌビワギランイヌビワに似るが、本種は新葉が赤褐色を帯び、葉柄が1–3 cmと短く有毛で、葉の最大幅が中央より先端側にある点で判別可能。果嚢は径1.5–2 cmの緑色で通年みられ、葉腋にもつくが、幹に密集してこぶ状につくことも多い。葉腋の果柄は2–10 mm、幹上の果柄は10–20 mm[5][6][1][7][2][8]

分布と生育環境

奄美群島以南の、宮古島を除く南西諸島各地[5][6][1][8][9]、国外は台湾フィリピンに分布[2]。 主に非石灰岩の山地に生え、谷沿いに多い[5][1][7][8]。低地に生えるともされる[2]

利用

材は軽軟で脆弱、用材・薪炭の価値は低いがキクラゲホダ木に適し、葉は緑肥飼料用とされる[5]

脚注

  1. ^ a b c d (大川 & 林 2016, p. 166)
  2. ^ a b c d (米倉 2021, p. 506)
  3. ^ コウトウイヌビワ”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2025年4月19日閲覧。
  4. ^ アカメイヌビワ”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2025年4月19日閲覧。
  5. ^ a b c d (天野 1982, p. 20)
  6. ^ a b (池原 1989, p. 123)
  7. ^ a b (片野田 2019, p. 21)
  8. ^ a b c (林 & 名嘉 2023, p. 248)
  9. ^ アカメイヌビワ Ficus benguetensis Merr.”. www.kahaku.go.jp. 国立科学博物館. 2025年4月19日閲覧。

参考文献

  • 天野鉄夫「コウトウイヌビワ(アカメイヌビワ・ハルランイヌビワ)」『琉球列島有用樹木誌』琉球列島有用樹木誌刊行会、1982年。 
  • 池原直樹「ハルランイヌビワ(アカメイヌビワ)」『沖縄植物野外活用図鑑 第7巻 シダ植物~マメ科』新星図書出版、1989年。 
  • 大川智史; 林将之「アカメイヌビワ」『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024 
  • 片野田逸郎「アカメイヌビワ」『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。 ISBN 9784861244056 
  • 米倉浩司 著「アカメイヌビワ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 1巻、平凡社、2021年、506頁。 ISBN 9784582535389 
  • 林将之; 名嘉初美「アカメイヌビワ」『沖縄の身近な植物図鑑』(第2版)ボーダーインク、2023年。 ISBN 9784899824350 

外部リンク




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