アエロフロート6833便ハイジャック事件とは? わかりやすく解説

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アエロフロート6833便ハイジャック事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/10 13:49 UTC 版)

アエロフロート6833便ハイジャック事件
Aeroflot Flight 6833
当該機と同型のTu-134
ハイジャックの概要
日付 1983年11月18日
概要 7人組のハイジャック犯による事件。最終的に特殊部隊により制圧。7人が死亡した。
現場 グルジア・ソビエト社会主義共和国
トビリシからバトゥミにかけての飛行中
北緯41度40分8.82秒 東経44度57分17.96秒 / 北緯41.6691167度 東経44.9549889度 / 41.6691167; 44.9549889座標: 北緯41度40分8.82秒 東経44度57分17.96秒 / 北緯41.6691167度 東経44.9549889度 / 41.6691167; 44.9549889
乗客数 57
乗員数 7
死者数 8
生存者数 56
機種 Tu-134A
運用者 アエロフロート・ロシア航空
機体記号 CCCP-65807
出発地 トビリシ国際空港
目的地 プルコヴォ空港
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アエロフロート6833便ハイジャック事件(アエロフロート6833びんハイジャックじけん)は、1983年11月18日ソビエト連邦で起きたハイジャック事件である。

概要

1983年11月18日、グルジアトビリシからバトゥミに向かっていたアエロフロート航空6833便(Tu-134、乗客乗員57人)が午後4時ごろ、けん銃手投げ弾で武装した7人組のテロリストに乗っ取られた。同機は強風のためトビリシに戻る途中だったが、テロリストたちはそのことを知らなかった。3人の犯人は客室乗務員人質にしてコックピットに向かい、残りの4人はスカイマーシャルと思われる乗客を撃ち、乗客1人が死亡、2人が負傷した。

テロリストたちはトルコ行きを要求したが、犯人の1人が発砲し、航空機関士を殺害し、乗務員に重傷を負わせた。パイロットはテロリストを倒すためにアクロバット飛行を行い、その結果、航空機の胴体と耐過重構造にかかる負荷は許容量の3倍に達したが、同機は墜落を免れた。

同機は午後5時20分、トビリシ国際空港に緊急着陸した。犯人の1人は国外逃亡に失敗したことを悟り自殺した。

テロリストたちは給油とトルコまでの安全な飛行の保証を要求し、グルジア共産党英語版中央委員会第一書記のエドゥアルド・シュワルナゼがテロリストと交渉を行った。水、食料、医薬品の提供と人質の解放を提案し、テロリストの家族も交渉に参加して投降を促したが、テロリストは彼らが近づけば機体を爆破し、1時間ごとに3人の人質を殺害すると脅迫した。

整備という名目で機体から燃料が抜き取られ、空港の照明は消された。11月19日午前6時55分、ソ連国家保安委員会傘下の特殊部隊であるアルファ部隊が3つのグループに分かれてハイジャック機を急襲した。テロリストの手投げ弾は爆発せず、テロリストを制圧する作戦は4‐8分で終了した。けが人は出なかった。

影響

ハイジャックが失敗した結果、7人が死亡(乗員3人、乗客2人、犯人2人)し、12人が負傷(乗員3人、乗客7人、犯人2人)した。捕えられたテロリストの裁判は9ヵ月続き、1984年8月、グルジアの裁判所は4人に死刑、1人に懲役14年、1人に保護観察3年を宣告した。4人の死刑は10月3日に執行された。

ハイジャックされたアエロフロート6833便は損傷が激しく、1984年1月23日に欠便となり、その後スクラップにされた。




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