昔さながら
「昔ながら」の「ながら」と「さながら」とを混同した言い方と解釈できる言い回し。
「昔ながら」の「ながら」(乍ら)には、「そのままの状態が保たれている」という意味合いがある。すなわち「昔ながら」は「昔と同じであり変わっていない」さまを示す。
「さながら」(宛ら)は基本的には「よく似ている」という意味合いで用いられる。たとえば「地獄さながらの凄惨な光景」というように、名詞に続けて用いるか、あるいは「さながらモーセの十戒(海割り)のように人が避けていく」というように 明喩表現を伴って用いられる。
文脈によっては、「昔によく似ている」という意味合いで敢えて「昔宛ら」という表現を用いていると解釈する余地もあるが、大抵の場合は単なる誤用と判断できる。
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