ど根性ポプラとは? わかりやすく解説

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ど根性ポプラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/09 15:08 UTC 版)

ど根性ポプラ広場。後方の防潮堤奥に越喜来湾が広がる。

ど根性ポプラ(どこんじょうポプラ)は、岩手県大船渡市三陸町越喜来にあるポプラ

解説

1960年チリ地震2011年東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の津波で被災しながらも生き残った樹高約25 mのポプラである[1]。東日本大震災時の三陸町において津波被害が最も大きく、ほぼ壊滅した越喜来地区の中央にあって、津波に飲まれながらも倒れずに耐え抜いたことから、後に地区の人々より「ど根性ポプラ」と呼ばれるようになった[2]

周囲には東日本大震災まで商店や民家が立ち並んでいたが、震災の津波により壊滅し、その後高台に集団移転した[3]。ど根性ポプラが立つ土地の所有者も、ポプラを残すことを条件に大船渡市に土地を引き渡した[1]。周辺一帯は広場として整備することが決まり、東屋やトイレ、ベンチなどが設置された「浦浜地区緑地広場」(愛称「ど根性ポプラ広場」)として開放された[4]

一般的にポプラの寿命は約60年であるが、ど根性ポプラは2018年時点で樹齢80年を超えているとみられる[5]

沿革

  • 昭和初期 - 1933年(昭和8年)の昭和三陸地震[1][2][3]、店舗兼自宅の敷地の裏庭に、経営者の母が植えた[6]
  • 1960年(昭和35年)- チリ地震で被災。
  • 1992年(平成4年)頃 - 落雷の危険性から伐採するという話が住民の間で上がったが、予算上の都合で伐採されず生き残った[6]
  • 2011年(平成23年)3月11日 - 東北地方太平洋沖地震による津波に襲われ、半分ほどの高さまで海水に浸かった[1][2]
  • 2018年(平成30年)5月1日 - 周辺2,400 m2を多目的広場として整備した「浦浜地区緑地広場」が供用開始[4]

所在地

ど根性ポプラ
  • 岩手県大船渡市三陸町越喜来杉下24[7]

アクセス

脚注

  1. ^ a b c d ど根性ポプラ、地域見守る 2度の津波耐えシンボルに」『日本経済新聞』2020年2月28日。2025年2月9日閲覧。
  2. ^ a b c 三浦英之「大船渡の「ど根性ポプラ」がライトアップ」『朝日新聞デジタル』2023年2月11日。2025年2月9日閲覧。
  3. ^ a b 鳴らされていた警鐘 大船渡市三陸町・ど根性ポプラ」『岩手日報』2020年9月11日。2025年2月9日閲覧。
  4. ^ a b 浦浜地区緑地広場、セレモニーで完成祝う/大船渡(別写真あり)」『Web東海新報』2018年5月29日。2025年2月9日閲覧。
  5. ^ ど根性ポプラを剪定、横浜の庭師・山口さん/大船渡」『Web東海新報』2018年2月10日。2025年2月9日閲覧。
  6. ^ a b 岩手県大船渡市「ど根性ポプラ」 3度の津波耐え堂々と」『産経新聞』2017年2月19日。2017年11月25日閲覧。
  7. ^ ど根性ポプラ(大船渡市浦浜地区緑地広場)”. 3.11伝承ロード. 震災伝承ネットワーク協議会事務局(国土交通省東北地方整備局企画部). 2022年2月9日閲覧。
  8. ^ ど根性ポプラ”. 一般社団法人大船渡市観光物産協会. 2025年2月9日閲覧。

関連項目

座標: 北緯39度07分02.2秒 東経141度48分50.51秒 / 北緯39.117278度 東経141.8140306度 / 39.117278; 141.8140306




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