焚出
- 実に横着なやり方で、客の袂へ煙草の吸殼を投げ込み、着物が焦げ出して狼狽した隙を見計つて失敬する火事泥よりも始末の悪い奴。
- 之は犯罪者の掻浚ひと同じで、銀行、郵便局等で預金者が窓の側などに置く金品を浚つて逃げるものである。そして相手の注意力を転換させる為めには話しかけたり、足を踏んだり、甚しいのになると袂の中へ煙草の吹殻やマツチの燃えさしなどを入れるものがあり、此の場合多くはダチを使ふものであるが時には単独でやるのもある。「タケダシ」とも云ふ。
- 煙草の吸殻を目的の人物の着物や袖などに投込み狼狽してゐる隙に乗じて金品を掏り取ること。〔掏摸〕 「たきだし」の音訛。
- 被害者の注意を、煙草などでそらし他の者が掏る。〔掏摸〕
- すり(掏摸)手口の一種。「たきだし」の訛つたもので、被害者の袂、ポケツトに煙草の吸殻を入れ、慌てて注意を欠いている間にすり盗るところから。〔す〕
- 「たきだし」(※「たきだし」)と同じ。
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