その他の仮説と否定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:25 UTC 版)
タンパク質の構造について、いくつもの別の仮説が提起されていた。 コロイドタンパク質説は、タンパク質はコロイド状態の微小粒子の集合体であるとする説である。しかしこの説は、1920年代にテオドール・スヴェドベリが超遠心の実験、およびウィルヘルム・ティセリウスが電気泳動の実験でタンパク質が固有の質量を持っていることを証明したことにより否定された。 また別の説には、直鎖のポリペプチドはシクロール型の再構成 C=O + HN → {\displaystyle \rightarrow } C(OH)-N を受けてアミド基が結合し、二次元的な繊維になると提唱したドロシー・リンチによるシクロール説がある。さらに別の一次構造に関する説はエミール・アブデルハルデンによるジケトピペラジン説、1942年に提唱されたピロール/ピペリジン説がある。結局これらの説は、フレデリック・サンガーがインスリンの配列を解読し、マックス・ペルツとジョン・ケンドリューがミオグロビンとヘモグロビンの結晶構造を決定したことによって否定された。
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