透彫ハバキ

刀剣用語解説集

透彫ハバキ（すかしぼりはばき）

ハバキは、元来は刀身の刃区部分を保護し鞘内に刀身を固定させる為の金具であるが、刀身の美観を高める目的からこれに装飾が施されることが多い。その一つがハバキの透彫であり、図柄の多くは家紋、まれに宗教的文様が刻されることもある。透し彫を立体的に見せる目的からハバキは二重構造を用い、刀身保護と透し彫の美観の点から下蓋には彫刻を施さず上蓋を無垢の造り（多くは金無垢）としてこれに文様を透す。家紋の透し彫は、その紋所で所持者や伝来が示され、刀身に一層の格調と重厚な趣を付加する場合が多い。