さまざまなポーンの形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 14:19 UTC 版)
「ポーンはチェスの魂」と言われているように、ポーンは非常に重要な駒である。その形についても様々なケースがあり、重要な物には名前がついている。 パスポーン (Passed Pawn) :敵のポーンが正面と両隣りのファイルからなくなり、前進させやすくなったポーン。 ダブル・ポーン (Doubled Pawns) :味方同士で縦に2つ重なったポーン。3つの場合は「トリプル・ポーン」と呼ばれている。 バックワード・ポーン (Backward Pawn) :出遅れた後方のポーン。主に3ランク・4ランクのポーンを指す。 図1 パスポーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 上図ではd5の白ポーンを指す。正面と両隣り(c列・d列・e列)から敵ポーンがいなくなり、前進しやすくなっている。終盤戦でポーンを昇格させる際に強力な武器となる。 図2 ダブル・ポーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 上図のポーンの状態を指す。背後のポーンを動かしにくく、正面のポーンも守りにくいので弱点になることが多い。特にキングの周囲には極力避けるべきとされる。 図3 バックワード・ポーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 意味は「後方のポーン」。敵のポーンに阻まれて前進できず、また自分の周囲に守ってくれる味方の駒もいないポーンのこと。上図ではf3のポーンを指す。 アイソレイティッド・ポーン (Isolated Pawn) :両隣りのファイルに味方のポーンがなく、孤立しているポーン。 ポーン・チェーン (Pawn Chain) :ポーンが斜めに連なった状態。 フィックスド・ポーン (Fixed Pawns) :お互いの動きを止めあっているポーン。 図4 アイソレイティッド・ポーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 孤立したポーンのこと。敵に攻撃された際に、ポーン以外の駒で守るしか手はない。このようなポーンは、通常その真上のマス(上図のe5やg6)も弱点になる。 図5 ポーン・チェーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 味方の2つ以上のポーンが、斜めに連なった状態。ポーン同士の結束は強いが、ビショップが働きにくくなる場合もある。図5では、最下部のf3ポーンが一番弱い。 図6 フィックスド・ポーン a b c d e f g h 8 8 7 7 6 6 5 5 4 4 3 3 2 2 1 1 a b c d e f g h 同ファイル上で敵味方のポーンが、お互いの動きを止めあっている状態を指す。この形はさまざまなゲームで登場するが、良いか悪いかは状況によって異なる。
※この「さまざまなポーンの形」の解説は、「ポーン」の解説の一部です。
「さまざまなポーンの形」を含む「ポーン」の記事については、「ポーン」の概要を参照ください。
- さまざまなポーンの形のページへのリンク