この雑種の名前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/05 09:52 UTC 版)
「ハイイログマとホッキョクグマの雑種」の記事における「この雑種の名前」の解説
ホッキョクグマの雑種のうちのいくつかは、クマ科の2種の雑種の総称として単にクマ科の雑種と呼ばれる。ホッキョクグマとハイイログマ(グリズリー)との雑種は今までもいくつか撮影報告されていたが、その血統がDNA鑑定により裏付けられたことは無かった。 2006年の発見によって雑種が注目されたことで、メディアはピズリー (pizzly)、グローラー (grolar bear)、ポリズリー (polizzly) などの混成語を提案したが、そのどれを使用するかの合意には至っていない。 カナダ政府の野生生物保護局はこれをイヌイット語のホッキョクグマ(ナヌーク Nanuk)とハイイログマ(アクラーク Aklak)を合わせてナヌラーク Nanulak と呼ぶことを提案している。雑種の名前に父方の種の名前を最初に持ってくるのはひとつの慣習であり、雄のホッキョクグマと雌のハイイログマの子を"ピズリー"と呼ぶとすれば、雄のハイイログマと雌のホッキョクグマの子は"グローラー"と呼ばれる。1864年のマクファーレンの標本は収蔵庫に長い間保管された後、1918年になってクリントン・ハート・メリアムによって新種であるという評価とともに、Vetularctos inopinatus という学名が正式に与えられていた。しかし、古代DNA(英語版)の解析によりこれがハイイログマとホッキョクグマの雑種の遺骸であることが確かめられたならば、国際動物命名規約 においては雑種に与えられた学名は無効となるので、この標本を模式標本とする Vetularctos 属、Vetularctos inopinatus またはUrsus inopinatus は全て無効名となる。
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