『ソドムの夜』
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もうソフト・セルはこのまま解散するものと誰もが思っていた矢先、1984年に突然リリースされたのがこのアルバム。赤地に金文字で殴り書きされたジャケットのアートワークは最も緊張感のあるこのアルバムのイメージを表しており、マルキ・ド・サドやジョルジュ・バタイユなどの背徳文学の世界をジョニー・サンダース的なニューヨーク・パンクの退廃感と織り交ぜ、さらにニュー・ウェイヴへと昇華させた。全体的にモノラルで録音されており、相変わらず打ち込みであるにもかかわらず、広がりのない音がまるでガレージ録音のような荒さを醸し出している。オルガンやエレキ・ギターなど、シンセサイザー以外の楽器を多用している。あえて汚した音に加工することで、これまでのエレポップ感とは違い、破壊的な躍動感を前面に打ち出している。この頃同時進行していたマークの別プロジェクト、マーク・アンド・ザ・マンバスの活動へとリンクしていく内容で、最もニュー・ウェイヴ的なアプローチがこのアルバムにはあった。この後、ソフト・セルは解散する。
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