「混合」と「悲劇/喜劇」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 04:24 UTC 版)
「ピレボス」の記事における「「混合」と「悲劇/喜劇」」の解説
ソクラテスは、(ホメロスが『イーリアス』18巻107-110行で「思慮深き人も憤激させ、しかし蜜よりも甘い」と形容している)「怒り」や、「悲歎」「憧憬」、あるいは「悲劇」の見物などにおいても、「苦痛」と「快楽」が「混合」されていると指摘する。プロタルコスも同意する。 さらにソクラテスは、「喜劇」は、(「金銭」「身体の大きさ・美しさ」「徳・知恵」などに関して、自分自身を過大評価している)「無知」な者の内、憎むべき対象となる「仕返しする力を持つ強い人間」ではなく、滑稽で笑うべき「仕返しする力を持たない弱い人間」を笑うことで、他者に対する「嫉妬心」(苦痛)と「笑い」(快楽)が「混合」されていると指摘する。プロタルコスも同意する。 こうして、「身体」だけの場合も、「身体」と「魂」が共同する場合も、「魂」だけの場合も、「快楽/苦痛」の「混合」が見られることが確認された。
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