「徳」の定義2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 06:08 UTC 版)
「メノン (対話篇)」の記事における「「徳」の定義2」の解説
10. メノンは、「徳」の定義として「美しいものを欲求して、これを獲得する能力があること」を提示。ソクラテスは、「美しいもの」は「善いもの」であるが、その反対の「悪いもの」を、自ら望む者などいないこと(誰もが皆、自分なりに「美しいもの/善いもの」を欲求しているのであり、無知ゆえにそれが結果として「悪いもの」であったりするだけ)を指摘。 11. ソクラテスは、先の定義の「欲求して」の部分は崩れたので、残りの「善いものを獲得する能力」を考察。「善いもの」として、健康・富・金・銀・名誉・官職などを2人は例示していくが、ソクラテスはそれらが「不正に」獲得されたなら「徳」とは言えないので、「正しく、敬虔に」という条件を定義につける必要を指摘。メノンも、同意する。更にソクラテスは、「正しくない」場合に、金・銀などの「善いもの」を「獲得しないこと」も「徳」であり得るし、結局のところ、「正義」「節制」「敬虔」などが付け加わらないと、その定義は成り立たないことを指摘。メノンも、同意する。 12. ソクラテスは、結局相変わらず「徳」を切り刻んでその「部分」を提示しているだけだと指摘。メノンも、同意する。
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