101匹わんちゃん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 07:19 UTC 版)
東映まんがまつり
- 先述の通り、1981年7月18日には「東映まんがまつり」で本作がリバイバル公開された。前年(1980年)7月12日に公開された『白雪姫』に続く、「まんがまつり」でのディズニー映画だが、今回が事実上最後となった(海外アニメとしても)。
- 同時上映は、同じディズニー作品『ミッキーマウスとドナルドダック』と、TV作品の劇場用新作『太陽戦隊サンバルカン』・『Dr.スランプ アラレちゃん ハロー!不思議島』の計3本。
逸話
- 製作するにあたり、ウォルト・ディズニーは『101匹わんちゃん』の原作者であるドディー・スミスに献本を送ってもらい、『眠れる森の美女』の制作が完成するとすぐにアニメーション制作に着手し、度々、話の意向などをウォルト・ドディー両者間で手紙をやりとりしたという。
- 美術監督として制作に携わっていたケン・アンダーソンとウォルトは、この作品内における背景の書き方に意見が割れてしまい、ウォルトは死ぬ間際までケンを許さなかった。しかし、ウォルトが死ぬ2週間ほど前にスタジオへ訪れた際に、ケンは大歓迎しウォルト自身もこれに大感激していたという。このことに対してケン本人は「あの時のウォルトは私に対して何も言わなかったが、あの瞳を見て許されたのだとわかった」と語っている。
- クルエラ・ド・ビルを描いたマーク・デイビスは「とても楽しく描かせてもらった。彼女は悪役なのに描いていてとても楽しい」というほど、マーク本人もクルエラを気に入っている。アニメーターとして入っていたミルト・カールは人を褒めないことで有名だが、マークのクルエラに感銘を受けたという。また、マークのアニメーターとしての仕事は本作品を以て終了(=引退)しているので、最後の作品で「クルエラのキャラクターデザインが花道」を飾ったとされている。
- 直前に公開した「眠れる森の美女」の興行収入が530万ドルと予想に反して低かったので、本作品に関しては制作コストを抑える必要があった。そこで、アブ・アイワークスはゼログラフィー(現在のコピー機に近い複写技術)を導入し、用紙や人員の削減に成功した。
- 上記のゼログラフィーを、撮影した動画を直接原画になる紙へと焼き付けるのに使う実験が行われ、これに成功したスタッフはクルエラが乗っているスポーツカーをもとにして、実際に厚紙で手作りの「車」を作った。この車には本物の車と同様にエンジンを掛けた時に、震えるのを撮影する為に指で押すと上下するように細工も施されていた。そして撮影された映像を原画に焼き付けた「絵」に色が塗られ上映された。
サウンドトラック
『101匹わんちゃん オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック』 | |
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101匹わんちゃん の サウンドトラック | |
リリース | |
ジャンル | 映画音楽 |
時間 | |
レーベル |
Disneyland Records ポニーキャニオン |
英語歌とお話に収録されていたサウンドトラック盤『101匹わんちゃん オリジナル・モーション・ピクチャー・サウンドトラック』(原題:Walt Disney - 101 Dalmatians In Story And Song)は1960年にアメリカで発売されたが、CDではなくLP盤(LP:ST-1908/1963年再売版:DQ-1308)という形態。日本では1991年5月21日にポニーキャニオン(CD:PCCD-00037)から発売されており、世界初CD化。ディスクジャケットは、赤色を基調に子犬のローリーが描かれている。
# | タイトル |
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1. | 「お話(Story)」 |
2. | 「プレイフル・メロディー(Playful Melody)」(Bruns/Dunham) |
3. | 「お話(Story)」 |
4. | 「ケイナイン・クランチス・コマーシャル(Kanine Krunchies Kommercial)」(Mel Leven) |
5. | 「お話(Story)」 |
6. | 「町のクルエラ(Cruella De Ville)」(Mel Leven) |
7. | 「お話(Story)」 |
8. | 「ダルメシアン・プランテーション(Dalmatian Plantation)」(Mel Leven) |
その他
- EP
- 『ジェリー・コロンナ「101匹わんちゃん大行進 クリュエラ・ド・ヴィユ」』(日本ウエストミンスター株式会社、1962年)SSD-109
- 『ディズニー漫画映画より 101匹わんちゃん大行進』(日本コロムビア株式会社、1962年12月)DR-1
- 『ディズニー映画「101匹わんちゃん大行進」より 101匹わんちゃん大行進のテーマ』(キングレコード株式会社、1970年)ES(D・H)1006
- LP
- 『ディズニー映画より 101匹わんちゃん大行進』(ディズニーランド・レコード)NAS-742
- 『ディズニー映画より 101匹わんちゃん大行進』(ディズニーランド・レコード)SKK(D・H)2001
- 『ディズニー映画より 101匹わんちゃん大行進』(キングレコード株式会社)WFD-394
- ^ “Magical Kingdoms”. Magical Kingdoms (1961年1月25日). 2016年8月13日閲覧。
- ^ “101 Dalmatians”. Box Office Mojo. 2022年10月12日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)191頁
- ^ 『ディズニーの国』では「パディータ」という表記もある。
- ^ 日経BP社技術研究部 『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、42頁。ISBN 4-8222-2554-2
- ^ 警察では子犬たちの行方をつかめないため。また、パーディタは当初遠吠えのプランを聞いて「それって単にゴシップを伝えるだけでしょう」と消極的だったが、ポンゴの「ニュースも伝達できるじゃないか」という手段に同意した。
- ^ a b c 字幕版、エンディング後の日本語吹替版における声の出演テロップ、DVDのパッケージ付属の取扱説明書では「ティブス軍曹」と表記されていた。1981年再公開版の日本語吹替でも「ティブス」と発音されている。
- ^ クルエラたちは柔らかい雪の上に放り出されたため、けがはなかった。また、大破の際に電柱を1本損壊している。
- ^ アニメ・実写ともに、クルエラをモデルにしており、アニメ映画では「町のクルエラ」という曲、実写ではクルエラが悪役として登場する子犬が主人公のゲーム。
- ^ ディズニー絵本では「コロネル」とルビがふられている。
- ^ 作中では子犬たちを「パチンコ」(字幕版では「小石」)、ポンゴを「ビンゴ」等と間違えている。
- ^ ちょうど車の修理を行っていたため。
- ^ エンディング後の日本語吹き替え版における声の出演テロップ、DVDのパッケージ付属の取扱説明書では「池永通洋」と誤記されていた。
- ^ a b c ジャスパーとホーレスが見ていたテレビ番組『私の罪は何でしょう』の出演者である。
固有名詞の分類
アニメ作品 ひ |
101匹わんちゃん ヒャッコ ヒカルの碁 B型H系 火の鳥2772 |
ディズニーの映画作品 |
ふしぎの国のアリス 101匹わんちゃん パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 ロジャー・ラビット おしゃれキャット |
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