迦楼羅 迦楼羅の概要

迦楼羅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 18:33 UTC 版)

迦楼羅像(興福寺

インド神話の神鳥ガルダが仏教に取り込まれ、仏法守護の神となった。口から金の火を吹き、赤い翼を広げると336万にも達するとされる。一般的には、鳥頭人身の二臂と四臂があり、を踏みつけている姿の像容もある。鳥頭人身有翼で、篳篥横笛を吹く姿もある。

また那羅延天の乗り物として背に乗せた姿で描かれる。これは前身のガルダが那羅延天の前身ヴィシュヌ神の乗り物であった事に由来する。

仏教において、毒蛇は雨風を起こす悪龍とされ、煩悩の象徴といわれる為、龍(毒蛇)を常食としている迦楼羅は、毒蛇から人を守り、龍蛇を喰らうように衆生の煩悩(三毒)を喰らう霊鳥として信仰されている。密教では、迦楼羅を本尊とした修法で降魔、病除、延命、防蛇毒に効果があるとする。また、祈雨、止風雨の利益(りやく)があるとされる。

不動明王背後の炎は迦楼羅の吐く炎、または迦楼羅そのものの姿であるとされ「迦楼羅焔」(かるらえん)と呼ばれる。


  1. ^ 木村小舟『趣味の仏像』広陵社、1925年、326頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/983386/1922021年1月14日閲覧 
  2. ^ 小野玄妙『仏像の研究』丙午出版社、1918年、340頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943655/1922021年1月14日閲覧 
  3. ^ 醍醐恵端『趣味と研究とに基ける仏様の戸籍調べ』二松堂書店、1918年、65頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943942/462021年1月14日閲覧 
  4. ^ 市川智康 他『図解・仏像の見分け方』大法輪閣、1992年、134頁。


「迦楼羅」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  迦楼羅のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「迦楼羅」の関連用語

迦楼羅のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



迦楼羅のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの迦楼羅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS