接頭辞 コンピュータ

接頭辞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 19:54 UTC 版)

コンピュータ

コンピュータプログラミングの分野では、ソースコード上の変数や定数、関数(サブルーチン)、データ型などの識別子の命名において、スコープやデータ型の種別などを表すために接頭辞を使う命名規則を採用していることが多い。具体的な用法はプログラミング言語ライブラリ、個々の開発プロジェクトあるいは組織の慣習にも大きく左右されるが、例えばグローバル変数の名前はg_で始める、メンバー変数(フィールド)の名前はm_で始める、ポインタ変数の名前はpで始める、定数(コンパイル時定数)の名前はkで始める、クラスの名前はCで始める[1]インターフェイスの名前はIで始める[2]、といったものである。命名に一貫性を持たせることによって、ソースコードの読みやすさやメンテナンス性を向上させることができる。なお、接頭辞は名前空間の代わりに使われることもある。クロノス・グループが管理しているAPIのうち、例えばOpenGLOpenCLVulkanの関数はそれぞれglclvkといった接頭辞を持つ。これらのAPIは移植性や相互運用性を考慮してC言語互換の関数インターフェイスを持つ設計となっており、識別子は名前空間を持つことができない。そのため、公式のAPIによる識別子であることを分かりやすくし、他のプロジェクトと名前の衝突を避けるために接頭辞が使われている。

リテラル

多くのコンピュータ言語では、整数型の数値リテラルを記述するとき、数字の前に0x0bのような接頭辞を付けることによって、16進数や2進数の数値リテラルとすることができる[3][4][5]。例えば16進数の21160x21、2進数の101020b1010、といった具合である。これらのリテラル記法は、特にフラグビットの集合やマスクとして使う定数を定義する際に有用である。16進数のリテラル表記に関してはプログラミング言語だけでなく、SQLのようなデータベース言語でも使用可能となっている。

C/C++では、文字リテラルおよび文字列リテラルにL接頭辞を付けることで、ワイド文字およびワイド文字列にすることができる。例えばL'a'wchar_t型を持つワイド文字リテラルであり[6][7]L"abc"はCの場合wchar_t[4]型、C++の場合const wchar_t[4]型を持つワイド文字列リテラルである[8][9]。他にもUTF-16に対応したu接頭辞などがある。

マークアップ言語HTMLでは、数値に#接頭辞を付けることによって、カラーコードを16進数で記述することができる。例えば以下のような#RRGGBBの形式でRGBカラーを指定する。

<font color="#ff0000">赤色で表示されます。</font><br>
<font color="#008000">緑色で表示されます。</font><br>
<font color="#0000ff">青色で表示されます。</font><br>







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