天王寺動物園
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再生に向けたプラン
天王寺動物園は、戦前の1934年度(昭和9年度)に有料入園者数が年間250万人を超えるなど、古くから東京の上野動物園と並ぶ都市型動物園として認知されてきた。1972年度(昭和47年度)から中学生以下が入園無料になったことで有料入園者は減少したが、翌1973年度の総入園者は335万人を数えた。
その後、入園者数は減少に転じるが、「アフリカサバンナゾーン」がオープンした2006年度は約184万人[14](有料入場者数は68万1,934人[15])、2007年度は約194万人と増加。その後再び減少に転じ、2010年度は約120万人、2013年度には約116万人まで落ち込んでいる。
2013年4月から、従来無料だった大阪市外の小中学生の入園料を有料とするなど、開園100周年となる2015年に向け、集客を増やすための計画が進められた。その結果、2014年には約136万人、2015年には約173万人と見事なV字回復を見せた[16]。
ZOO21計画
野生動物の種の保存や環境教育に貢献する、新しい動物園のあり方を確立するための計画で、古くなった動物舎を生態的展示の施設に建て替えることが主な目的である。
1995年(平成7年)に大阪芸術大学教授の若生謙二主導の下、爬虫類生態館「アイファー」、1997年(平成9年)にカバ舎、1998年(平成10年)にサイ舎を開設。2000年(平成12年)には「アフリカサバンナゾーン草食動物エリア」、2004年(平成16年)1月31日には「アジアの熱帯雨林ゾーン」、2006年(平成18年)9月には「アフリカサバンナゾーン肉食動物エリア」が開設され、従来の系統分類展示型から環境デザインが一変した。
2007年6月には入場者数を増やすためビジネスパートナーを初めて公募、150社を超える多数の企業が関心を示した[14][15]。
天王寺動物園101計画
2016年7月21日、天王寺動物園の新たな改革案として、「天王寺動物園101計画」の素案が発表された[17]。20年の長期計画で施設の整備も進めていく予定である。
- ^ 山下, 覚「入園者1億人突破」『なきごえ』第42巻第8号、天王寺動物園、2006年8月、2023年3月2日閲覧。
- ^ “議決等案件事項一覧”. 大阪市会. 2023年3月2日閲覧。
- ^ 「戦中の殺処分、悲劇伝える 天王寺動物園で剥製展示」『中日新聞』、2022年8月2日。2022年8月2日閲覧。オリジナルの2022年8月20日時点におけるアーカイブ。
- ^ 現在は、閉園時間1時間延長を行っている時期有り。夜間開園は2015年8月に復活。
- ^ 若生謙二、「近代日本における動物園の発展過程に関する研究」『造園雑誌』1982年 46巻 1号 pp.1-12, doi:10.5632/jila1934.46.1, 日本造園学会
- ^ “ドンちゃんのクリスマス”. 天王寺動物園 スタッフブログ (2016年12月26日). 2019年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月2日閲覧。
- ^ https://www.tennojizoo.jp/information/20190/
- ^ https://www.tennojizoo.jp/information/19955/
- ^ 西村, 慶太「鳥の楽園 ~素晴らしくてむずかしいバードケージ~」『なきごえ』第48巻第7号、天王寺動物園、2012年7月、2023年3月2日閲覧。
- ^ a b c 向井猛「【園長は獣医さん】天王寺動物園が生まれ変わる 新しい獣舎計画が続々」『産経WEST』、2021年4月24日。2023年3月2日閲覧。
- ^ a b 『新施設「ふれんどしっぷガーデン」がオープンします』(プレスリリース)天王寺動物園、2022年4月14日 。2023年3月2日閲覧。
- ^ https://www.tennojizoo.jp/information/15828/
- ^ https://www.tennojizoo.jp/message/director/
- ^ a b “天王寺動物園が民間企業のお知恵拝借!”. 日刊スポーツ. (2007年5月10日). オリジナルの2007年11月30日時点におけるアーカイブ。 2014年8月13日閲覧。
- ^ a b “天王寺動物園ビジネスに150社関心…19日公募説明会 ユニークな発想わくわく”. 読売新聞 (Seesaa). (2007年6月10日). オリジナルの2007年6月10日時点におけるアーカイブ。 2014年8月13日閲覧。
- ^ 『天王寺動物園101計画』(PDF)(レポート)天王寺動物園、2016年7月、9-1頁 。2023年3月2日閲覧。
- ^ 『『天王寺動物園101計画』について』(プレスリリース)大阪市 建設局公園緑化部調整課、2020年5月26日 。2023年3月2日閲覧。
- ^ 「天王寺動物園の歩み」『なきごえ』第51巻第1号、天王寺動物園、2015年1月、2023年3月2日閲覧。
- ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p345 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
- ^ 天王寺動物園は閉鎖、代わって養鶏(昭和18年9月4日 毎日新聞(大阪) 『昭和ニュース辞典第8巻 昭和17年/昭和20年』p739 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
- ^ 「天王寺動物園の「センイチ」が死ぬ 国内最高齢のアムールトラ」『あべの経済新聞』、2021年3月13日。2021年3月20日閲覧。
- ^ 「チンパンジーが「脱走」/休園日の天王寺動物園」『四国新聞』、2007年4月16日。2023年3月2日閲覧。
固有名詞の分類
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