マイケル付加 マイケル付加の概要

マイケル付加

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/07/22 04:54 UTC 版)

Michael reaction.png

概要

エチレンのような通常のアルケンは一般的には求核剤との反応は起こらないが、アクリル酸メチルのように、電子求引性基によって(求核攻撃に対して)活性化されたアルケンは、グリニャール試薬エノラートのような求核剤と反応することが可能である。同様に、電子求引性基であるニトロ基シアノ基の結合したビニル化合物についても同様の反応が起こる。

一般のカルボニル化合物と求核剤との反応では、求核剤がカルボニル炭素に対して求核攻撃するが、 マイケル付加反応においては、求核剤の付加はカルボニルとの共鳴によりδ+となったβ位の炭素に対して起こり、求核剤上にあった負電荷は酸素へと移る。これは、α,β-不飽和カルボニル化合物のような共役した化合物のLUMOはビニル基上にあり、求核剤のHOMOとの相互作用が最も強いビニル基で反応が起こるためである。

また、α,β-不飽和カルボニル化合物に対して1,2-付加を起こすためにはハードな求核剤(HSAB則参照)を用いればよい。有機銅試薬(ギルマン試薬,R2CuLi)やグリニャール試薬が主に1,4-付加体を生成するのに対し、アルキルリチウムが1,2-付加するのはこのためであり、酸性条件下でも反応することがわかってきている。

反応機構

Michael Reaction Mechanism.png

まず、物質1塩基によって脱プロトン化され求核的なカルバニオン2が形成する。このカルバニオンは電子求引基(ケトン基)によって安定化され、2Aから2Cまでの共鳴構造をとり、このうち2B2Cはエノラートである。これと求電子的なアルケン3が求核共役付加反応を起こし、エノラート4を形成する。最終的にエノラート4がプロトン化塩基からプロトンを受け取り生成物5を得る。

関連項目


  1. ^ Little, R.; Masjedizadeh, M.; Wallquist, O.; Mcloughlin, J. Org. React. 1995, 47, 315. (doi: 10.1002/0471264180.or047.02)
  2. ^ doi:10.1016/j.progpolymsci.2006.03.001
    これはおそらく他の言語版からコピーされた出典です。日本語版では副テンプレートはまだ作成されていません。テンプレートページを開いて該当言語版からコピーする必要があります。通常英語版ページ
  3. ^ Mather 2006 reprint


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