ホスメット ホスメットの概要

ホスメット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/20 22:10 UTC 版)

ホスメット[1]
識別情報
CAS登録番号 732-11-6 
PubChem 12901
KEGG C18756 
ATC分類 QP53AF06,QP53BB03 (WHO)
特性
化学式 C11H12NO4PS2
モル質量 317.32 g mol−1
外観 白色結晶
密度 1.03 g/cm3
融点

72℃

沸点

100℃以上で分解

への溶解度 25ppm(25℃)[2]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

アメリカのストウファーケミカル(現アクゾノーベル)が開発し、日本では1963年6月22日に農薬登録を受けた。果樹のアブラムシハダニ、ミカンのカイガラムシ、稲のニカメイチュウに対する殺虫剤として使用される[3]

安全性

日本の毒物及び劇物取締法では劇物に分類されている。ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)はラットへの経口投与の場合199.7mg/kg、ウサギへの経皮投与の場合3,160mg/kg[2]。摂取した場合は縮瞳唾液分泌過多、多量発汗、吐き気痙攣など有機リン中毒特有の症状が生じる[4]。 イギリスの農学者マークパーディ (Mark_Purdeyは、ウシバエ防除のためにウシに直接散布した[3]ホスメットが牛海綿状脳症の原因となった可能性があると指摘した[5]。可燃性であり、加熱や燃焼により硫黄酸化物やリン酸化物を含む有毒ガスを生じる[4]

脚注


  1. ^ Phosmet Safety Card”. 2006年9月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年8月6日閲覧。
  2. ^ a b 安全衛生情報センター
  3. ^ a b 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著 『農薬毒性の事典 改訂版』 三省堂、2002年ISBN 978-4385356044
  4. ^ a b 国際化学物質安全性カード
  5. ^ http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9572563


「ホスメット」の続きの解説一覧




ホスメットと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホスメット」の関連用語

ホスメットのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホスメットのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホスメット (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS