ペーター佐藤 ペーター佐藤の概要

ペーター佐藤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 02:05 UTC 版)

解説

1970年代(1972年の帰国以降)前半にエアブラシのテクニックで一世を風靡し、日本国内はもちろんニューヨークなどの海外でも高い評価を得る。後半には近未来の女性をモチーフとして、エアブラシによる美人画の画法を確立したといわれる。ニューヨーク滞在中にはイラストレーション以外にヘアメイクやファッションの分野でも活躍していた。1980年代に入るとタッチの粗いパステルを使った人物画に力を注いだが、中でもジェームズ・ディーン美空ひばりなど内外のスターや、アメリカの子供達をモチーフにした一連の作品群が人気を博した。

略歴

長沢節いわく「在学中の彼は全身画は下手だけど、首から上は右に出るものがいなかった」
  • 1967年 東京アドデザイナーズ・イラストレーション部に入社。
  • 1968年 セツモードセミナー卒業。同年東京アドデザイナーズを退社。
  • 1968 - 1972年頃ニューヨークに滞在し、演劇のアートディレクター、画家ポール・ジェンキンスのアシスタントなどを務める。
1968年夏から1年間ニューヨークに滞在し、帰国後フリーとして仕事を始める[1]
  • 1979年、安西水丸、ペーター佐藤、原田治新谷雅弘でクラブを結成、「パレットくらぶ」(現:パレットクラブ)と命名する[2]
  • 1980年頃 パステルを使ったポートレートを中心に作品を制作。
  • 1981年、最初の作品集「VENUS」を刊行[3]
  • 1982年 3度目の渡米。1983年11月の帰国まで約1年半ニューヨークに滞在し、作品の制作に打ち込む。
  • 1986年 原宿に「Pater's Shop and Gallery」をオープン。
  • 1991年 プレイボーイ・スペシャルエディション社よりリトグラフを発表。同年、同社の主催でサンフランシスコ、ニューヨークで個展開催。
  • 1994年 急逝(享年49)。当初親族は死因不明と公表したが、後日肺炎と訂正された。

代表的な作品

書籍/作品集

()内は初版年/出版社/備考

  • 『VENUS 宇宙美人』(1981年/Parco出版/初作品集)
  • 『SUBJECTS ペーター佐藤ドローイング集』(1984年/Parco出版)
  • 『イラストレーション別冊 How to Draw 女を描く』(1983年/玄光社/宇野亜喜良林静一・高橋常政・蓬田やすひろ・中村成二との共著
  • 『ニューヨークの仕事場から』(1984年/Parco出版/エッセイ集)
  • 『ファッションイラストレーション イン ニューヨーク』(1985年/グラフィック社
  • 『にっぽんのえ -現代トップアーティスト自選集 (4)-』(1985年/小学館/大橋歩との共著)
  • 『ペーター佐藤作品集 ポートフォリオ』玄光社Mook6(1987年/玄光社/セツ在籍時の習作から初期~中期の広告メディア系列作品、ファッションやヘアメイク系統の異色作など20年間にわたる300点余の作品群を収録)
  • 『PATER ペーター佐藤イラストレーション・ワーク』(1994年/PARCO出版/没後に発行。フルカラー100点の作品と生前を知る人々からのコメントによるバイオグラフィ)
  • 『PATER1994』(1994年/PARCO出版/没後に発行。入院時に制作したちぎり絵収録)

  1. ^ 『SUBJECTS ペーター佐藤ドローイング集』PARCO出版、1984年、p.117
  2. ^ イラストスクール|PALETTE CLUB SCHOOL(2021年4月3日閲覧)
  3. ^ a b c d e PATER’S Shop and Gallery - Who's PATER?(2021年4月3日閲覧)
  4. ^ 田村修のブログ - ペーター佐藤 - ABS秋田放送 2014年8月8日(2021年4月3日閲覧)
  5. ^ ペーター佐藤:人と仕事 - 原田治ノート 2016年5月3日(2021年4月3日閲覧)


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