プラス記号とマイナス記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/13 07:06 UTC 版)
数学以外の用法
コンピュータでの用法
この節で述べるマイナス記号は、原則として、正確に言えばハイフンマイナスである。
- C言語やその影響を受けたプログラミング言語では、「++」をインクリメント演算子、「--」をデクリメント演算子に使う。転じて、「++」はコンピュータの用語で多少の改善を示すために使われることがある。言語名「C++」はその一例である。
- 文字列の連結に使われることがある。たとえば、"a" + "b" = "ab"。
- 音楽ツールなどで、♯(シャープ)を「+」、♭(フラット)を「-」で表すことがある。たとえば、C♯ を「C+」または「+C」(ツールによって異なる)と表す。
- 「+」と「-」は、罫線素片の代わりに使用されることがある。たとえば、横線を「----------------」など。
- 「+」と「-」はGUI画面上でフォルダが折りたたまれているかどうかを示すために、しばしばツリービューで使われる。「+」はサブフォルダが非表示、「-」はサブフォルダが表示されていることを示す。
- †(短剣符)の代用に「+」を使うことがある。
その他の用法
- (試験の評点などの)評点方式では、「+」は1段階高い、「−」は1段階低い評点を示す。たとえばB+(Bプラス)はBより1段階高く、B−(Bマイナス)はBより1段階低い。これを拡張して2つのプラス記号やマイナス記号を使うこともある。たとえばB++はB+より1段階高く、B−−はB−より1段階低い。連続したプラスには2プラス記号や3プラス記号が使われることもある。
- IPAでは、下に書いた「+」は(わずかな)前舌化、「−」は後舌化を意味する。たとえば、[u̟]は前舌化した[u]、[i̠]は後舌化した[i]である(+や−が右下に表示される環境もあるが、正しくは下に書く)。
- 化学記号や素粒子記号では、右上に書いた「+」や「−」は電気素量を単位とした電荷を表す。たとえば Li+ はリチウムの1荷陽イオン、F−はフッ素の1荷陰イオン。電気素量の2倍以上の電荷の表記法は分野によって違い、化学では Ca2+ ,S2−等、素粒子物理学では Δ++ 等とする。
- 電話番号の表示で、「+」は、その番号が国際電話番号であることを表す。たとえば、日本の電話番号「03-8765-xxxx」をこの方式で表示すると、日本の国番号は81なので、「+81-3-8765-xxxx」となる。
- 病原体・抗体などの検査で、「+」は陽性、「−」は陰性を表す。検査表で表形式で書かれるほか、たとえば「Rh+」はRh因子への抗体が陽性であることを示す。強い陽性を「++」「+++」、と表すこともある。連続したプラスには2プラス記号や3プラス記号が使われることもある。
- 電子や陰イオンは、「⊖」の丸付きマイナスが使用されることがある。
派生した記号
- 数学記号ではないが、「+」を2つ繋げた2プラス記号(⧺)や「+」を3つ繋げた3プラス記号(⧻)がある。
- ^ a b c d e f 計算記号の歴史 日本文教出版、2019年6月27日閲覧。
- ^ "plus". Oxford English Dictionary (3rd ed.). Oxford University Press. September 2005. (要購読、またはイギリス公立図書館への会員加入。)
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