ブリーズ (ロケット)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/25 01:01 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ブリーズ | |
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基本データ | |
運用国 | ロシア連邦 |
開発者 | Khrunichev |
運用機関 | ロスコスモス |
使用期間 | 1999年 - 現役 |
射場 | バイコヌール宇宙基地、プレセツク宇宙基地 |
打ち上げ数 | 15回(成功10回) |
開発費用 | ?ルーブル |
打ち上げ費用 | ?ルーブル |
原型 | ブリーズ |
姉妹型 | ブリーズ-M, -KM |
発展型 | ブリーズ-COP |
公式ページ | Разгонные блоки - «Бриз-М» |
物理的特徴 | |
段数 | 1段 |
ブースター | 1基のRD-2000[1] |
総質量 | 22,170キログラム (48,900 lb) |
空虚質量 | 2,370キログラム (5,200 lb) |
全長 | 2.61メートル (8 ft 7 in) |
直径 | 4.10メートル (13.5 ft) |
軌道投入能力 | |
低軌道 |
kg km / 度 |
中軌道 |
kg km / 度 |
極軌道 |
kg km / 度 |
太陽同期軌道 |
kg km / 度 |
静止移行軌道 |
5,645 kg km x km / 度 |
脚注 | |
英語版ブリーズ-Mより抽出。 |
特徴
ブリーズ上段ロケットは人工衛星を様々な軌道に投入するために設計された[2]。 メインエンジンは一回の飛行で8回までの再着火能力を持っている[3]。 軌道上での稼働時間は、ブリーズ-Mにおいて24時間であり、これは搭載された蓄電池の容量によって制限されている[3]。標準的なプロトン-M/ブリーズ-Mでのミッション設定において、打ち上げから衛星分離までに掛かる全ての時間はおよそ9.3時間である[3]。上段にブリーズ-Mを使ったプロトンでの打ち上げは宇宙機を地球離脱軌道に投入することもできる[3]。
ブリーズは衛星と共にペイロードフェアリングに格納されるため、寸法を出来る限り小さく設計されている。前任のブロックD上段ロケットと比較して小型化したため、より大きな衛星を搭載できるようになった。プロトン-Mはブリーズ-Mと一緒に使えば4,385 kgの衛星を軌道に投入できる。例えばA2100AXのような衛星を、目標とする遠地点35,786 km、近地点7,030 km、軌道傾斜角17.3°の軌道に投入できる[4][5]。
ブリーズ-Mはブリーズ-KMをコア・モジュールとして周囲を取り巻く切り離し可能なドーナッツ型の増槽が追加されている[2]。ポンプ駆動で首振り可動式のRD-2000エンジン一基で推力を得ている[1]。 ブリーズ-Mは、5645 kgのペイロードを静止軌道へ1500メートル毎秒の残余速度を持った状態で、静止トランスファ軌道へ投入することができ[1]、二個以上の衛星の同時打ち上げにも対応する。その際、再着火能力を活かしそれぞれの衛星を違う軌道に投入することも出来る[1]。
ブリーズ-KMは円錐形状のタンク区画と推薬タンクの窪まった場所に位置するエンジンで構成されたシングルピース構造であり[6]、 ロコットの三段目として使われる[7]。
派生型
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ブリーズは少しずつ改良が施され様々な派生形がある。代表的なものを以下に示す。
ブリーズ-K
正式名:14S12ブースター・ユニット・ブリーズ-K。 初期に生産されたバージョンであり、ロコットの三段目として1990年から1999年まで使われた。
ブリーズ-M
正式名:14S43ブースター・ユニット・ブリーズ-M。 ブリーズ-Mはブリーズ-Kの周囲に増槽を装着し燃料搭載量を増加させた派生型でありプロトンに使用される。 ブリーズ-Mの初打ち上げは1999年7月5日であったが、この打ち上げはプロトンの不具合により失敗した。初めての成功は2000年6月6日、ゴリゾント衛星の打ち上げだった。 将来はアンガラ・ロケットA3 若しくは A5バージョンに、ブリーズ-Mを上段として使う事が予定されている[2]。
ブリーズ-KM
正式名:14S45ブースター・ユニット・ブリーズ-KM。 ブリーズ-Kを改良したバージョンでありロコットの三段目として使われる。ブリーズ-KMの初打ち上げは2000年05月16日、SimSat-1とSimSat-2の打ち上げであった。 将来はアンガラ・ロケット1.1バージョンに、ブリーズ-KMを上段として使う事が予定されている。
ブリーズ-COP
現行型に軽量化し、搭載燃料を増加したうえで再設計したもの。現在開発中。
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- 1 ブリーズ (ロケット)とは
- 2 ブリーズ (ロケット)の概要
- 3 打ち上げ履歴(主要分のみ)
- 4 出典
- 5 関連項目
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