パレスチナイロワケガエル パレスチナイロワケガエルの概要

パレスチナイロワケガエル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/08 16:17 UTC 版)

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パレスチナイロワケガエル
パレスチナイロワケガエル Latonia nigriventer
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 無尾目 Anura
亜目 : ムカシガエル亜目 Archaeobatrachia
: Discoglossidae
: ラトニア属 Latonia
: パレスチナイロワケガエル
L. nigriventer
学名
Latonia nigriventer
(Mendelssohn & Steinitz, 1943)
和名
パレスチナイロワケガエル
英名
Hula painted frog

概要

ユダヤ民族基金によって実施された、ヤルコン川の水をネゲブに導く灌漑事業によりフーラ湖が干上がったため、同じフーラ湖に生息していた Acanthobrama hulensisコイ科)や Tristramella intermediaシクリッド科)とともに、1955年以降絶滅したと考えられていた。しかし2011年、絶滅両生類10種を世界規模で探索するプロジェクトによって再発見された。国際自然保護連合IUCN)のレッドリスト2012年版では、絶滅危惧IA類(絶滅寸前)に分類された[1]。2011年以降、現在までに14匹の生個体が確認され、推定生息数は100から200匹ほどと推測されている[2]

生態

体長は8cm程度。体色は黄土色で、背中にはまだら模様(さび色の斑)があり、腹は白い斑点をもつ黒色をしている。夜行性。パレスチナイロワケガエルの生態については、絶滅したとされた時期がイスラエル建国直後の混乱期で、オタマジャクシを含めても5匹程度しか捕獲されておらず、不明な点が多かった。

それまでイロワケガエル属(Discoglossus)に分類されていたが、再発見された個体について遺伝的解析と形態的解析が行われ、更新世以降に絶滅したと考えられていたラトニア属(Latonia)に分類しなおされた[3]。同属現生は本種のみで、同属種の化石についてはイスラエルで200万年前のものが発見されている[2]。数百万年以上同じ形態を保っているものとされ、「生きた化石」と考えられている[2]


  1. ^ 幻のカエル、レッドリスト2012ナショナルジオグラフィック ニュース(June 28, 2012)
  2. ^ a b c 生きた化石、パレスチナイロワケガエル」ナショナルジオグラフィック ニュース(June 5, 2013)
  3. ^ Frog Long Thought Extinct Is Rediscovered in Israel」ナショナルジオグラフィック ニュース【英語版】(June 4, 2013)


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