タイムパラドックス (競走馬)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 02:40 UTC 版)
戦績
出生時はわずか45キログラムしかない非常に小柄な馬だった。2001年3月にデビュー。ダートのレースを2連勝して臨んだ青葉賞[注 1] で11着に敗れたあと骨折が判明し、休養に入った。デビュー当初は体質が弱くコンスタントに使えなかったものの着実に勝利を重ね、2003年2月にオープンクラス入り。2003年秋に3度目の休養から復帰したころから体質が強化され、以後引退まで一度も休養をとることなくレースに出走し続けることになった[注 2]。
2004年1月に平安ステークスを優勝して重賞初制覇を達成。その後4月にアンタレスステークス、8月にブリーダーズゴールドカップ、10月に白山大賞典を優勝。11月にはGIのジャパンカップダートで同じ厩舎に管理されていたアドマイヤドン[注 3] を差し切り、GI初制覇を成し遂げた[注 4]。年が明けて2005年、勝ちきれないレースも多かったがGIでは好走し、川崎記念、帝王賞、JBCクラシックを優勝。当時の日本のダート部門におけるトップホースの一頭として認識されるようになった。
2006年になると脚部に慢性的な問題を抱えるようになり、体調に不安を抱えながら出走を重ねた。ブリーダーズゴールドカップでハ行が原因で競走除外となり、続くエルムステークスでは10着と大敗した。しかし単勝5番人気で臨んだJBCクラシックでは残り600メートルを切ったあたりで先頭に立つと最後の直線で追い上げてくるシーキングザダイヤを振り切り、JBCクラシック連覇およびGI5勝目を飾った。この勝利で本馬の勝利数は16勝に達し、当時ホクトベガとサウスヴィグラスが保持していたグレード制導入以降の中央競馬所属馬による通算最多勝利記録に並んだ。
その後、ジャパンカップダートへ向けて調整が行われていたが、調教後に右前第4中手骨骨折を発症していたことが判明、初めは休養する予定だったが、結局そのまま引退することになった[1]。
タイムパラドックスの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ロベルト系 |
[§ 2] | ||
父 *ブライアンズタイム Brian's Time 1985 黒鹿毛 |
父の父 Roberto1969 鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Bramalea | Nashua | |||
Rarelea | ||||
父の母 Kelley's Day1977 鹿毛 |
Graustark | Ribot | ||
Flower Bowl | ||||
Golden Trail | Hasty Road | |||
Sunny Vale | ||||
母 *ジョリーザザ Jolie Zaza 1991 鹿毛 |
Alzao 1980 鹿毛 |
Lyphard | Northern Dancer | |
Goofed | ||||
Lady Rebecca | Sir Ivor | |||
Pocahontas | ||||
母の母 Bold Lady1974 栗毛 |
*ボールドラッド Bold Lad |
Bold Ruler | ||
Misty Morn | ||||
Tredam | High Treason | |||
Damasi | ||||
母系(F-No.) | (FN:14) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Nasrullah5×5、Roman5×5、Court Martial5・5(母内) | [§ 4] | ||
出典 |
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注釈
出典
- ^ “タイムパラドックス引退、種牡馬に”. 競馬ブック. 2022年3月12日閲覧。
- ^ “タイムパラドックス 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月30日閲覧。
- ^ “タイムパラドックスの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年12月30日閲覧。
- ^ a b 『優駿』(日本中央競馬会)2008年4月号
- ^ “タイムパラドックスが死亡 現役時代にGI級競走5勝|netkeiba”. 2022年2月10日閲覧。
- ^ “ソルテ”. JBISサーチ. 2017年12月21日閲覧。
- ^ “トウケイタイガー”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “セルサス”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “タイムズアロー”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “インサイドザパーク”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “オグリタイム”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “ミカワジェイド”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “ゴールドブラザー”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “ユーセイクインサー”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “ドラゴンエアル”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “イグレシアス”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “ニシケンメイピン”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “オウマタイム”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “タイムビヨンド”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “レアファルコン”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “トークーブケパロス”. JBISサーチ. 2017年10月22日閲覧。
- ^ “レコパンハロウィー”. JBISサーチ. 2018年3月14日閲覧。
- ^ “タイムパラドックスを訪ねて~ビッグレッドファーム”. 競走馬のふるさと案内所 (2014年11月26日). 2014年12月3日閲覧。
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