ジャストシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 07:53 UTC 版)
教育事業
過去、ジャストシステムは創業当初から教育施設や官公庁に強みを持っていた(『一太郎』という製品も浮川が学生時代に家庭教師をしていたときの生徒の名前にちなんでいる)。2001年からは教育事業に参入し注力しており、数多くの教育、学習支援ソフトを開発してきた。その販路とノウハウを生かし、2012年11月より小学生向けタブレット通信教育システム『スマイルゼミ』を発表し、通信教育業界に参入[12]。タブレットを使用した学習システムという斬新さや時代の先見性などにより、会員数は順調に増加。後にベネッセ、学研などの同業他社が追随している。2013年11月には中学生向け講座も発表し[13]、12月に受講開始した。
しかし中央官庁のワープロソフトは原則として『Microsoft Word』が使われており、2021年には農林水産省が一太郎を省内で極力使用しないよう通知し、文科省もWordでの文書提出を求めるなど、官公庁でのシェアは縮小の一途である。「ソフトの互換性の問題から相次ぐ法案の条文ミスの理由」「民間企業とのやり取りで不便が生じ、政府内で『一太郎』の使用を問題視する声が上がっている」とされた[14]。
主要な製品とサービス
- ATOK(エイトック) - かな漢字変換ソフトウェア(日本語入力システム)
- 2007年にグッドデザイン賞を受賞。「ATOK 2017 for Windows」、「ATOK 2017 for Mac」、「ATOK for iOS」、「ATOK for Android」など。
- スマイルゼミ - タブレットで学ぶ幼稚園生 ~ 中学生向け通信教育
- 「みまもるネット」という機能で我が子の学習状況やその他の連絡事も可能。「イード・アワード2017 子ども英語教材」で小学生部門の優秀賞を獲得。
- JUST Office - 法人向けオフィススイート
- 「JUST Calc」 - 表計算ソフト。
- 「JUST Note」 - ワープロソフト。
- 「JUST Focus」 - プレゼンテーションソフト。
- 一太郎 - 日本語ワープロソフト
- 花子 - グラフィックソフト
- 楽々はがき - はがき作成ソフト
- ラベルマイティ - ラベル作成ソフト
- ホームページ・ビルダー - Webページ作成ソフト
- ジャストスマイル
- ジャストジャンプ
- InternetDisk - オンラインストレージ
- Just Right! - 文章校正支援ツール
- CBES(ConceptBase Enterprise Search)- 企業内検索システム
- GDMS - ファイルサーバ統合管理
- UnitBase
- Actionista!
- JUST DWH
- JUST.SFA
- JUST.DB - ノーコード開発プラットフォーム
かつて販売していた製品
- 三四郎 - 表計算ソフト
- 五郎 - データベースソフト(現在のJUST Suiteには含まれていない。Justsystem Office、一太郎Officeには含まれていた。)
- 解決!まるっと復元 - ファイル復元ソフト
- 大地 - DTPシステム
- シルエット - グラフィックソフト
- duet - 日英ワープロソフト (小学館プログレッシブ英和中辞典が搭載されていた)
- Office Manager2 - グループウェア
- JOSS - グループウェア
- Concept Search - デスクトップ情報検索ソフト
- Concept Base - 自然言語検索システム
- BeatJam - 音楽ファイルの再生・管理
- MegaVi TV - テレビ番組録画・編集ソフトウエア
- Trustia - テキストマイニングソフト
- Let's talk かたろう - 通信ソフト
- xfy Enterprise Solutions - 統合XMLアプリケーション開発/実行プラットフォーム
- cocoal(ココアル) - フォトブック作成サービス
- ジャストホーム - 家庭用ソフト
- Shuriken - メールソフト
かつてインターネットサービスプロバイダ「JustNet」を運営していたが、2001年9月にソニーコミュニケーションネットワーク株式会社(現・ソニーネットワークコミュニケーションズ、So-net)へ売却し撤退した。また、東京支社には出版部がある。ユーザー向け情報誌『ジャストモアイ』を1989年から12年間[15]発行していたほか、自社製ソフトやコンピュータ関連の解説書、ビジネス書やSF小説などの各種一般書の発行を行っている。
一部機能のみ他社からOEM供給を受けている製品
注釈
- ^ 英文社名が同一である日本ゼオンとは無関係。
- ^ 『JUST Office』『JUST Government』『JUST Police』に同梱されているが、法人であっても単体発売は行われない。
出典
- ^ 基本情報 2021年3月9日閲覧
- ^ a b c d e f g 『有価証券報告書 事業年度(第36期)』2017年6月23日 。2017年11月9日閲覧。
- ^ “一太郎はこうして生まれた”. 株式会社ジャストシステム. 2019年9月4日閲覧。
- ^ “ジャストシステム、キーエンス傘下に 資本・業務提携”. ITmedia (2009年4月3日). 2009年4月3日閲覧。
- ^ 「第三者割当増資の払込完了並びに主要株主である筆頭株主及び「その他の関係会社」の異動に関するお知らせ」(pdf)『株式会社ジャストシステム』2009年4月20日。 オリジナルの2016年3月11日時点におけるアーカイブ 。2009年4月23日閲覧。
- ^ 「代表者及び代表取締役の異動に関するお知らせ」(pdf)『株式会社ジャストシステム』2009年6月18日。 オリジナルの2016年3月11日時点におけるアーカイブ 。2009年9月18日閲覧。
- ^ “ジャストシステム、創業者の浮川夫妻が辞任”. ITmedia エンタープライズ (2009年10月29日). 2009年10月31日閲覧。
- ^ 「代表取締役及び取締役の辞任に関するお知らせ」(pdf)『株式会社ジャストシステム』2009年10月29日。 オリジナルの2016年3月11日時点におけるアーカイブ 。2009年10月31日閲覧。
- ^ 「本社機能移転に関するお知らせ」(pdf)『株式会社ジャストシステム』2013年8月8日 。2016年3月11日閲覧。
- ^ “ジャストシステム、東証1部へ上場”. 日本経済新聞. (2014年2月20日) 2014年7月13日閲覧。
- ^ “ジャストシステム、キーエンス出身で38歳の関灘氏が社長に就任”. IT Pro. (2016年3月1日) 2016年2月8日閲覧。
- ^ 日経コンピュータ (2012年11月21日). “ジャストシステム、タブレットを利用した小学生向けの通信教育”. ITpro 2014年7月13日閲覧。
- ^ 日経コンピュータ (2013年11月22日). “ジャストシステム、タブレットを利用した中学生向け通信教育”. ITpro 2014年7月13日閲覧。
- ^ “農水省は「一太郎」を禁止したのか 重宝された使い勝手”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞 (2021年4月1日). 2024年3月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月14日閲覧。
- ^ オトナのPC Life:ギャラリー一覧 - Just MyShop - 参照(2008年10月18日閲覧)。
固有名詞の分類
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