オリヅルラン オリヅルランの概要

オリヅルラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/12 04:25 UTC 版)

オリヅルラン
オリヅルラン  ‘ピクチュラタム’
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: キジカクシ科 Asparagaceae
亜科 : リュウゼツラン亜科 Agavoideae
: オリヅルラン属 Chlorophytum
: オリヅルラン C. comosum
学名
Chlorophytum comosum
(Thunb.) Jacques[1]
英名
Spider plant

オリヅルランは、ある程度成長すると細長い花茎を高くのばし花穂(かすい)をつける。白いがその複数箇所でまばらに咲く。花穂(かすい)の先端にはクローン苗として、不定芽ができ、花柄は栄養繁殖を行うランナー(匍匐茎)になり、新しい株を作る[2]。この株の様子が折り鶴に似ていることからオリヅルランと名付けられた(海外では、蜘蛛の巣を思わせる事からSpider Plantと呼ばれている。)。ランナー及び花は環境さえ整えば周年発生する。

乾燥には非常に強く、太い根の中に水分を蓄えているので葉が全て枯れる程乾燥させても水を与えればまた新芽を出す事ができ、過加湿な環境においても根腐れがおきにくい。ただし、水分が不足すると葉の先端から枯れてくるので見栄えは悪くなる。害虫ではカイガラムシに注意が必要である。ランナーでよく増え、丈夫で栽培が容易なことから観葉植物として、またグラウンドカバーとしても使用される。

オリヅルラン(折鶴蘭、Chlorophytum comosum (Thunb.) Jacques, 1862)は、1984年にNASAが行った実験では、空気中のホルムアルデヒドを葉に吸着する能力が高く、室内の空気清浄効果があることが示された[3]。(他にもキシレン及びトルエンの除去効果が示されている[4]。)


  1. ^ C. comosum”. GRIN Taxonomy for Plants. 2012年8月13日閲覧。
  2. ^ 基本的には花の咲いた所に子株が出来る。よって、子株が成長してきた際にランナーの根元から切らず、先端の子株の近くで切ってやると、一つのランナーから複数の子株を順々に取る事が出来る(なお、子株がある程度成長すると、ランナーを切らずに子株部分のみをもぎ取る事が出来る。この場合、先端の子株を残して途中の子株を取るというような事が出来る。)。なお、ランナーは、株が成長し栄養状態が良いと、枝分かれをしていく事もあり、またランナーに付いた子株から更にランナーと子株が生じる事もある。また、ランナーに子株が生じてから子株が成長すると、ランナーに付いたまま出根する(空中で生じたこの根には表面に細かい毛が生えており、ある程度の乾燥にも耐えられる。また水が根の一部に接していると毛によって濡れが根に広がっていく性質がある。)。
  3. ^ B. C. Wolverton, Rebecca C. McDonald and E. A. Watkins, Jr.. “Foliage Plants for Removing Indoor Air Pollutants from Energy-Efficient Homes”. Economic Botany. http://www.greenenergyhelps.com/wp-content/uploads/2013/04/Wolverton-et-al-1984.pdf. 
  4. ^ NASA空気清浄研究
  5. ^ Plants of the World Online 08/06, 2023. 閲覧
  6. ^ ただし、他観葉植物一般と同様に、鉢物にしてケイ素肥料(シリカゲル等)を多めに用いると、葉がやや固くなり、また葉がよく立つようになり、また葉に光沢が出る。
  7. ^ Plants of the World Online 08/06, 2023. 閲覧
  8. ^ Plants of the World Online 08/06, 2023. 閲覧
  9. ^ 葉の中央脈周辺で光合成が行われるため、その周辺へのホウ素、ケイ素、カルシウム等の蓄積及び固定化が発生して当該部分の組織が強固になるため(細胞壁の強化、クチクラ層周辺でのケイ化細胞層の発生等による。)。


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