インフィニティ・ガントレット 刊行の履歴

インフィニティ・ガントレット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/13 18:37 UTC 版)

刊行の履歴

背景

本作の中心キャラクターであるサノスはジム・スターリンによって作りだされ、『アイアンマン』第55号(1973年2月)で初めて世に出た。スターリンは原作・原画を務めていたマーベル社の月刊誌『キャプテン・マーベル』でサノスを悪役として使い、キャラクターを発展させていった[1]。一連のストーリーラインは「第一次サノス・ウォー (First Thanos War)」として知られるようになった[2]。その完結直後、スターリンは1974年7月までで『キャプテン・マーベル』誌を離れた[3]

スターリンは1975年に『ストレンジ・テールズ』の原作・作画を任された。スターリンは同誌で展開されていたアダム・ウォーロックのストーリーを引き継ぐと、ウォーロックのキャラクターを大幅に変更するとともに、インフィニティ・ジェムの設定を作り出した[2]。スターリンはサノスをヒーロー側で再登場させ、次に敵に回らせた。この長篇ストーリーは1977年まで続き、「第二次サノス・ウォー」として知られるようになった[2][4]。2編のサノス・ウォーは短期間に続けて刊行されたため、合わせて一つのストーリーラインだとみなされることがある[1]。どちらのストーリーも宇宙を舞台としていたため、スターリンは「コズミック」テーマの作家と考えられるようになった[2][5]

第二次サノス・ウォーの完結後、スターリンはマーベルで持っていた連載をすべて返上した[6]。その後1980年代を通じて、マーベルではグラフィックノベル『キャプテン・マーベルの死』やクリエーター・オウンド作品[† 4]『ドレッドスター』など単発のプロジェクトしか手掛けなかった[8]。その一方、DCコミックスでは『バットマン』や『コズミック・オデッセイ』のような注目度の高い作品を出している[5]。1990年のインタビューでスターリンは、「第一次サノス・ウォー」のタイイン号でサノスを使った原作者は何人もいるが、好きなように使うことを許されている原作者は自分だけだと述べた[9]

制作

シリーズ原作者、ジム・スターリン(2008年撮影)。

1988年、スティーヴ・イングルハートはライターを務める『シルバーサーファー』でインフィニティ・ジェムとミストレス・デスを登場させた。さらにミストレス・デスが敵に復讐するためにサノスを利用する続編ストーリーを構想し、編集部に許可を求めた。しかし総編集長トム・デファルコはサノスのことを知らなかった。説明を受けたデファルコはこのストーリー案を気に入り、夏の大型クロスオーバーのために温存しておくことにした。このときデファルコは、1988年のクロスオーバー「エヴォリューショナリー・ウォー」と同じく、リミテッド・シリーズではなく複数のレギュラーシリーズのアニュアル号[† 5]上でストーリーを展開する刊行形式を指示していた[10]

マーベルはサノスと関係の深いスターリンを呼び戻し、本作の原作者に迎えた[11]。スターリンは直近に読んだヴィルヘルム・ライヒカルロス・カスタネダロジャー・ゼラズニイからの影響で、サノスを何重にも奥行きを持ったキャラクターとして描こうと決めた[12]。スターリンは本作をサノスの物語の最終幕にする(遠からず覆されるとしても)つもりで執筆を始め、中盤を越えたところでサノスをアンチヒーローとして扱うことに決めた[13]。多岐にわたるプロットと配役を整理するため、スターリンは壁にかけた大きな合板にインデックスカードを貼っていった[13]

スターリンは第34号(発行日表示1990年2月)から『シルバーサーファー』の原作を書き始めた[8]。最初の4号ではサノスが改めて紹介され、新章の開幕を告げた。当初、スターリンと担当編集者クレイグ・アンダーソンは本作を『シルバーサーファー』誌だけで完結させる計画だった。しかし、マーベル社を買収したばかりの新オーナーはIPをすべて最大限に活用するよう指示を下した[13][† 6]。サノスの帰還が大きな話題を呼んだことに乗じて、物語の第2幕は全2号のスピンオフ・シリーズ『サノス・クエスト (Thanos Quest)』(1990年秋)で描かれた[13][15]。その後のストーリーは『シルバーサーファー』第44号に続いた[15]。スターリンとアンダーソンは再び同誌上でストーリーを完結させようとしたが、『サノス・クエスト』の売れ行きが好調だったことでスピンオフ第2弾が企画された。『シルバーサーファー』誌上での展開は第50号で終わり、リミテッド・シリーズ『インフィニティ・ガントレット』が始まった[13]

スターリンは『シルバーサーファー』第46号でアダム・ウォーロックと関連キャラクターを再登場させた。ウォーロックを登場させるつもりがないならほかの原作者に渡すと編集者から迫られたためであった。スターリンはその原作者の作品を高く評価していなかったため、ウォーロックを自分のストーリーに取り入れることに決めた[11][13]

スターリンは本作で人気キャラクターを死なせるつもりだったが、マーベル編集スタッフは異を唱えなかった。スターリンによれば、その理由の一つはアンダーソンが同僚にストーリーの細部を伝えていなかったためである[12]。ただし、編集者らは担当キャラクターのうち本作に貸し出せるものを選別した。たとえばX-MENの編集者ボブ・ハラスはサイクロプスとウルヴァリンしか使うことを許さなかった。それ以外のX-MENキャラクターは絵に描かれないところで死ぬなどして物語から退場した[16]。編集者たちが非協力的だったのは、夏のクロスオーバーイベントが実施され始めてからそれほど年数が経っていなかったせいもある[13][† 7]

作画家ジョージ・ペレス(左、2012年撮影)、ロン・リム(右、2013年撮影)。

人気の作画家ジョージ・ペレスは登場人物が多い作品を描くことで定評があった。ペレスは1970年代にマーベルの『アベンジャーズ』で頭角を現し、その後DCに移籍して『ニュー・ティーン・タイタンズ』、『クライシス・オン・インフィニット・アース』、『ワンダーウーマン』などを手掛けた[17]。ペレスは1984年にDC社と専属契約を結んだ。マーベル社の原作者・作画家ジム・ヴァレンチノはこの契約が1990年8月で失効することを知ってペレスに電話をかけ、自身が原作と原画を務める『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で表紙のインキングを行うよう依頼し、承諾を得た。ヴァレンチノの担当編集者でもあったアンダーソンからそれを伝え聞いたスターリンはペレスに電話し、『インフィニティ・ガントレット』の原画を依頼した。ペレスはスターリンやアンダーソンと条件を詰めた上で依頼を受けた。大人数シーンを描くのを好んでいたペレスは、古巣マーベルのファンの「度肝を抜く」ため、登場人物をなるべく増やすようにスターリンに頼んだ[18]。ペレスは1991年のインタビューにおいて、『シルバーサーファー』と『サノス・クエスト』のペンシラーであったロン・リムを差し置いて自分に声がかけられたのは、リムが多忙だったためだという推測を述べた[19]

ペレスはDC社では作画だけでなく原作も行っていたが、マーベルキャラクターの現状には詳しくなかったため、『インフィニティ・ガントレット』では完全なスクリプトに基づいて作画に専念することに同意した[† 8]。この制作体制はペレスにとって窮屈に感じられ、早い段階から「腹も立ったし、うんざりした」という。スターリンはスクリプトとともに参考用のコマ割り案を作成していたが、ペレスはスターリンの許可のもとで自由にコマ割りを行い、あるシーンのスペースを増やしたり、前後を入れ替えたりした[19]

表紙画はプロモーション素材として使われるため、ペレスは本シリーズ第1号の作画を終えるより早く第4号までの表紙原画を仕上げていた。しかしペレスは当時のマーベル・ユニバースの状況を知らなかったため、第3号の表紙ではソーやクェーサーなどのキャラクターを旧コスチュームで描いてしまった。ペレスは描き直しを命じられて意気消沈した[19]

ペレスは本作の制作と並行してDCコミックスでも『ウォー・オブ・ザ・ゴッズ』の原画を行っていた。同作はワンダーウーマンのミニシリーズで、ペレスによると「非常に神経を使う」プロジェクトであった[20]。どちらのプロジェクトも進行が遅れはじめたため、ペレスは『ウォー・オブ・ザ・ゴッズ』の仕事を辞退したいと考えたが、契約により叶わなかった[18]。スケジュール的な重圧により、また作画と原作を兼任するスタイルに馴染んでいたこともあり、ペレスはスターリンのスクリプトへの不満を募らせていった。内容に比してページを使い過ぎだというのがペレスの主張であった[18][20]。意欲の減退によって作画の手も鈍り、スケジュールはさらに遅れていった[20]

ペレスが第4号の締め切りを守れないことが確実になると、デファルコは『シルバーサーファー』の正ペンシラーであったロン・リムに第4号の作画を完成させるよう依頼した[18]。さらにデファルコはシリーズの作画をリムに譲ることをペレスに了承させた。ペレスはこの交代劇に納得しており、初めからリムが作画を担当するべきだったと後に述べた。ペレスはシリーズ完結までリムの表紙イラストのインキングを行い、何も遺恨がないことを示した[20]。マーベル経営陣はペレスの降板によって売れ行きが落ちることを危惧したが、リムの手掛けた号は尻上がりに売り上げを増やしていった[13]

ペレスの代打を務めるため、リムは『キャプテン・アメリカ』を降板しなければならなかった。リムは作画家としてペレスから影響を受けたことを公言しており、その仕事を奪ったことで「心が痛んだ」という。その上、非常に多くのキャラクターが登場する本作はリムのキャリアの中でもっとも困難な仕事であった。それでもリムは、『インフィニティ・ガントレット』の図像的な面を担うことが「楽しかった」と発言した[21]

本作の売り上げを知ったペレスは、降板によって数万ドルと思われる印税収入を失ったと気づいた。しかし、本作に続編の企画があることを知ると後悔はなくなった。スターリンと同じく、ペレスも本作がサノスの最後のストーリーになると信じて仕事を受けていた[19][20]

刊行

ジャーナリストのショーン・ハウの表現によれば、本作の刊行までの数か月、マーベル社のマーケティング部はこのイベントを「煽りまくった」[22]。プロモーションの一環としてダイレクト・マーケット傘下の小売店に配布された宣伝キットには、本シリーズの内容を詳しく述べた書状、レジ横に掲示する販促材料、18×36インチのポスターなどが含まれていた[23]PR誌『マーベル・エイジ』第91号(1990年8月)には「サノス・クエスト」の特集とスターリンのインタビューが掲載され、続いて第99号(1991年4月)では『インフィニティ・ガントレット』第1号のプレビューが7ページ掲載された。『コミックス・インタビュー』第94号(1991年3月)でも本作の特集が組まれ、8ページにわたってペレスのインタビューが載った。スターリンは『コミックス・シーン』第19号(1991年4月)のインタビューで本作について語った。

『インフィニティ・ガントレット』リミテッド・シリーズは1991年7月から12月まで(発行日)月刊で発行された。どの号もコミック専門店とニューススタンド(スーパーマーケット、デパートを含む)の両方で販売された。表紙イラストレーションはどちらの版でも共通だったが、ニューススタンド版でバーコードが印刷されている位置に、コミック専門店版ではマーベル30周年を記念するイラストレーションが入っていた[† 9]。各号は全48ページ、定価2.5ドルであった。この当時マーベル社の平均的なタイトルは全24ページ、定価1ドルだった[25]

タイイン

マーベル社のコミックブックは互いに繋がりあっているので、『インフィニティ・ガントレット』に主役キャラクターを貸し出したオンゴーイング・シリーズの一部では、メインプロットを別の視点から描くストーリーや、作中の出来事から生じたサイドストーリーが同時展開された。それらの号では表紙右上隅に "An Infinity Gauntlet Crossover" と書かれた三角形のマークが付けられた。これらのいわゆるタイイン (tie-in) 号の内容がリミテッド・シリーズに逆輸入されることはなく、読まなくてもプロットに穴は生じなかった。『ドクター・ストレンジ』第36号では事件終結後のストーリーが描かれ、表紙には「インフィニティ・ガントレット・エピローグ」と表示された。

シークレット・ウォーズ」、「クライシス・オン・インフィニット・アース」、「アーマゲドン2001」[† 10]などのクロスオーバーイベントでは、その出版社のタイトルのほとんどでタイインが行われたが、本作のタイインに参加したのは、メインストーリーに関わるキャラクターの出演作やテコ入れを必要としていたタイトルのみだった[26]。売れ行きの悪いタイトルにおけるタイインについて、ペレスによるとマーベルの方針は「やらないとただじゃおかないぞ」というものだった[27]。スターリンはタイイン号のプロット作成には関与せず、手を挙げたライターに自らの執筆プランを明かし、使いたい要素を自由に選ばせた。スターリンはマーベルキャラクターの現状に暗く、スリープウォーカーに至っては存在さえ知らなかったため、こうしたやり方が最善だと考えた[13]

タイトル 発行月 原作 作画
Cloak and Dagger (vol 3) 18 6月 Terry Kavanagh Dave Cross and Sam Delarosa
Doctor Strange (vol 3) 31-36 7月 - 12月 Roy and Dann Thomas Tony DeZuniga
Incredible Hulk 384-385 8月 - 9月 Peter David Dale Keown
Quasar 26 9月 Mark Gruenwald Dave Hoover
Silver Surfer (vol 3) 51-59 7月 - 11月 Jim Starlin (51-52)

Ron Marz (53-59)

Ron Lim and Tom Christopher
Sleepwalker 7 12月 Bob Budiansky Bret Blevins

合本と再版

1992年、続編『インフィニティ・ウォー』の発刊と時期を合わせて『インフィニティ・ガントレット』ミニシリーズを全1巻にまとめたソフトカバー単行本が発売された。この当時は人気作しか単行本化されていなかった[28]。同書の表紙はペレスによる新イラストレーションと箔押しロゴで飾られていた。後の増刷では表紙イラストレーションが別人のものと変わり、箔押しは省略された。標準小売価格19.95ドルは収録号を定価で揃えるより5ドル高かった。

2006年6月、『アナイアレーション (Annihilation)』の刊行と合わせてソフトカバー単行本の第2版が発売された。『アナイアレーション』はキース・ギフェンとアンドレア・ディ・ヴィトによるコズミックテーマのクロスオーバー作品で、本作と同じくサノスとシルバーサーファーが活躍するものだった。この版ではミニシリーズ第1号の表紙が流用され、直後に初単行本化された続編『インフィニティ・ウォー』および『インフィニティ・クルセイド』と共通のトレードドレスが付与されていた。この版は発売月の発行部数が約2500冊で、ダイアモンド・ディストリビューションによるとコミック単行本のベストセラー第33位であった[29]。2006年には『シルバーサーファー』に掲載された本作の前日譚4号分と『サノス・クエスト』全2号を収録した選集『リバース・オブ・サノス (The Rebirth of Thanos)』が発売された。

2010年7月、「マーベル・プレミア・クラシック」シリーズの第46巻として本作のハードカバー版が刊行された[30]。同シリーズの通例として表紙の異なる二種類のバージョンが作られた。スタンダード版の表紙は、艶消し黒の地の上に、ミニシリーズ第4号の表紙から取られたサノスのイラストとメタリックレッドのタイトルロゴが描かれていた。コミック専門店限定のヴァリアント版では、黒と赤の背景の上にオリジナル版第1号の表紙が50%に縮小されて描かれ、背表紙に巻数が表示されていた[31]

2011年、ソフトカバー第3版が販売された。第1刷では「プレミア・クラシック」スタンダード版の表紙が再利用されていたが、増刷ではオリジナル版第1号の表紙に戻った。2012年の映画『アベンジャーズ』でエンドロール後にサノスが登場すると、この版の売れ行きが上昇した[32]

2014年7月、全1248ページのオムニバス版『インフィニティ・ガントレット』が発売された。『シルバーサーファー』誌の前日譚、『サノス・クエスト』、刊行当時のタイイン号を収録したハードカバーであった。またタイインとは銘打たれなかったがストーリー的な関連がある号も収められていた(収録誌は『インクレディブル・ハルク』、『クェーサー』、『シルバーサーファー』、『スパイダーマン』)。ミニシリーズ版第1号の表紙イラストを流用した通常版はコミック専門店と一般書店の両方で販売されたが、コミック専門店ではスターリンが表紙を描いたヴァリアント版も発注することができた[33]

マーベルが2015年4月に刊行した「トゥルー・ビリーバーズ」シリーズの第1弾には『インフィニティ・ガントレット』第1号が収録された。同シリーズは安価な再版本からなり、マーベルの過去作から人気タイトルを選んで新しい読者に紹介するためのものであった[34]

2018年3月、ハードカバー12冊からなる500ドルのボックスセットが発売された。収録作は「インフィニティ・ガントレット・プレリュード」から始まり、「インフィニティ」のタイトルを冠したクロスオーバー三部作、それらのタイイン誌、三部作の間を埋めるストーリー、そしてボーナス・ストーリーなどを収めた528ページの「コンパニオン」であった[35]

どの版でも単行本の絵とストーリーはオリジナル版と同一だが、後の版ではミニシリーズ第6号のミスが修正されている。オリジナル版では、広告ページが挟まった関係で、2ページ見開きとして描かれた戦闘シーンが1枚の紙の表裏に印刷されてしまっていた。単行本では広告がないため、問題のシーンは意図通りに印刷されている。

日本語版

1996年4月から10月まで、小学館プロダクションより発行されていたマーヴルクロス誌に掲載された。1号から6号に1話ずつ全6話が完全収録されている。翻訳は秋友克也による。これは秋友の商業翻訳デビュー作にあたる。

本作を原案とする映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の公開を翌年に控えた2017年12月、小学館集英社プロダクション(小学館プロダクションより改名)からミニシリーズ全6号を収録した日本語版単行本が刊行された。翻訳は堺三保による新訳[36]


  1. ^ 定期的に刊行されるが、終了号があらかじめ決められているコミックブック・シリーズ。その中でも短いものはミニシリーズと呼ばれる。またこれに対し、号数を限定せず、廃刊されない限りいつまでも続くものはオンゴーイング・シリーズ英語版またはレギュラーシリーズと呼ばれる。
  2. ^ "tie-in issues"、クロスオーバー関連号。
  3. ^ 籠手、もしくは長手袋。
  4. ^ 制作者が著作権を保有する作品。アメリカのメインストリーム・コミック界では一般的ではないが、大手出版社がクリエーター・オウンド作品専門のインプリントを設立することもある[7]Dreadstar はマーベルのインプリントエピック・コミックス英語版から刊行された。
  5. ^ 月刊コミックブックの特別号で、年刊で発行されるもの。
  6. ^ マーベル社は1989年にロナルド・ペレルマンの会社マクアンドリューズ&フォーブスによって買収された[14]
  7. ^ それまでにもマーベル社のキャラクターは互いに関わり合いを持ってきたが、そのようなストーリーはいずれかのキャラクターの個人タイトルで完結するのが普通であり、他の月刊タイトルのスケジュールやプロットに直接影響を与えることはまれだった。1985年の『シークレット・ウォーズII』はマーベル社で初めて月刊タイトルとのクロスオーバーを行ったリミテッド・シリーズであった。それ以後、月刊タイトル間のクロスオーバーが行われる頻度は増えていったが、『シークレット・ウォーズII』の刊行形態が再び採用されたのは『インフィニティ・ガントレット』が初めてだった[13]
  8. ^ コミックブック制作では、原作者と作画家の間で密な共作が行われる場合もあれば、分業に近い場合もある。「マーベル・メソッド」と呼ばれる制作形態では、作画家にもある程度ストーリーの決定権や創意の余地が与えられる。完全なスクリプトを作製する方式では、作画家にとっての自由度が狭められる。
  9. ^ 当時コミック専門店の多くはバーコードリーダー英語版を導入していなかった。また出版社にとっては、このような相違点があると異なる版を見分けやすいのも利点だった。ニューススタンドは売れ残ったコミックブックを返品して払い戻しを受けることができたが、専門店にはそれが許されていなかった[24]
  10. ^ 本作と同年の1991年に刊行されたDC社の作品。
  11. ^ コミックのプライス・ガイドは複数の発行元から出されており、それらは必ずしも一致しないので、価格が落ち着いた時期やその値は正確に決められない。
  12. ^ このフィギュアセットのサノスは既存製品のリペイントである。先行版でもインフィニティ・ガントレットは付属していた。






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