アレクサンドロフスク・サハリンスキー 概要

アレクサンドロフスク・サハリンスキー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 07:19 UTC 版)

概要

間宮海峡に面し、北樺太(北サハリン)西海岸の代表的な都市である。州都ユジノサハリンスクから約560キロメートル離れた位置にある。

ボリシャヤ・アレクサンドロフカ川が市内を緩やかに蛇行しており、川沿いの丘の上に市街地が開けている。現在の主産業は林業。ほかに農業漁業、縫製業がある。港は遠浅のために大型船舶が接岸できず、に頼っている。鉄道が通じていないので、内陸部への交通は道路に限られている。2020年、郊外に飛行場が完成し、アヴィアシェリフ社によって定期便でユジノサハリンスク空港と結ばれた[1]1968年には21,000人いた人口は、2021年には9,106人となっている。

気象通報ポロナイスクの補助通報地点でもある。

気候

アレクサンドロフスク・サハリンスキー(1991~2020)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 4.7
(40.5)
5.4
(41.7)
11.4
(52.5)
20.9
(69.6)
28.1
(82.6)
29.4
(84.9)
32.0
(89.6)
31.3
(88.3)
28.6
(83.5)
21.2
(70.2)
13.8
(56.8)
5.7
(42.3)
32
(89.6)
平均最高気温 °C°F −11.3
(11.7)
−9.7
(14.5)
−3.4
(25.9)
4.0
(39.2)
11.2
(52.2)
16.0
(60.8)
19.6
(67.3)
20.6
(69.1)
16.9
(62.4)
9.1
(48.4)
−0.9
(30.4)
−8.6
(16.5)
5.3
(41.5)
日平均気温 °C°F −15.4
(4.3)
−14.4
(6.1)
−7.6
(18.3)
0.1
(32.2)
6.3
(43.3)
11.4
(52.5)
15.5
(59.9)
16.7
(62.1)
12.7
(54.9)
5.4
(41.7)
−3.9
(25)
−12.0
(10.4)
1.2
(34.2)
平均最低気温 °C°F −19.4
(−2.9)
−18.8
(−1.8)
−12.1
(10.2)
−3.4
(25.9)
2.4
(36.3)
7.6
(45.7)
12.0
(53.6)
13.3
(55.9)
9.0
(48.2)
2.0
(35.6)
−6.9
(19.6)
−15.4
(4.3)
−2.5
(27.5)
最低気温記録 °C°F −41
(−42)
−37.3
(−35.1)
−34.2
(−29.6)
−25.9
(−14.6)
−8.9
(16)
−2.4
(27.7)
0.5
(32.9)
1.5
(34.7)
−2.5
(27.5)
−15
(5)
−26
(−15)
−36.9
(−34.4)
−41
(−42)
降水量 mm (inch) 47.9
(1.886)
31.2
(1.228)
35.4
(1.394)
33.9
(1.335)
51.7
(2.035)
44.8
(1.764)
51.9
(2.043)
95.8
(3.772)
90.1
(3.547)
87.5
(3.445)
65.2
(2.567)
70.3
(2.768)
705.7
(27.784)
[要出典]

歴史

1881年に流刑地として開設され、その後、サハリン行政の中心となって発展を遂げた。1890年に文豪アントン・チェーホフがこの地に3ヶ月滞在[2]、流刑囚の実情を調査し、のちに『サハリン島』を著した。1946年まではロシア領サハリン・ソ連領北サハリンの中心都市であった[3]

樺太・千島交換条約1875年)以前の日本名は、アイヌ語由来の落石(おっちし)であった。ニヴフ名はイドイーである。南樺太が日本領であった時代には亜港(あこう)と呼ばれていたことがある[3]シベリア出兵の際、日本が数年間占領していた。


  1. ^ アヴィアシェリフ社就航のニュース - Sakh.com. 2020年12月30日配信、2021年3月11日閲覧。
  2. ^ チェーホフ『サハリン島 上巻』岩波文庫、1988年、P.111頁。 
  3. ^ a b 「嘉子・杉本抑留されソ聯領内に生存 国境監視所から近くア港へ」、朝日新聞1938年1月9日、『朝日新聞一〇〇年の記事にみる(1)恋愛と結婚』、朝日新聞社、1975年2月1日、pp239-240所収。見出しでは「ア港」だが、本文中に「亜港」の記述がある。
  4. ^ Рейсы в Александровск-Сахалинский и Зональное должны запустить до конца года(Sakhlininfo) アレクサンドロフスク・サハリンスキー空港とゾナリノエ空港のタイガ航空就航記事 2020年11月14日閲覧。
  5. ^ 徳田耕一の『サハリン-鉄路1000キロを行く-』(1995年、p.46)及び『サハリン・カムチャツカ』(2007年、p.45)より。しかし、チェーホフの生誕は1860年であり、計算が合わない。






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