アメデオ・モディリアーニ
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後年の評価
モディリアーニの生涯はジャンヌを含めて半ば伝説化しており、映画化もされている。
- 『モンパルナスの灯』(1958年) 監督:ジャック・ベッケル、主演:ジェラール・フィリップ、フランス映画
- 『モディリアーニ 真実の愛』(2004年)監督:ミック・デイヴィス、主演:アンディ・ガルシア、6カ国合作
エピソード
- モディリアーニはしばしばカフェで臨席した客の似顔絵を描いて、それを半ば無理やり売りつけて得た金を酒代にして夜の街を徘徊していたといわれ、それを身重のジャンヌが一晩中探し回ることもあったという。
ジャンヌの図版評伝に『モディリアーニの恋人』(橋本治・宮下規久朗解説、新潮社〈とんぼの本〉、2008年)ISBN 4106021684。
- 1917年12月3日、ベルト・ヴァイル画廊において生前唯一となる個展を開催したが、裸婦画を出展したのがもとで警察が踏み込む騒ぎとなり、「今すぐこの絵を撤去するかそれとも没収されるかどちらか選べ」と迫られたのは有名なエピソードである。ここから、個展が一日で終了したという説もあるが、実際には該当の裸婦画を撤去することで個展は継続されたようである。
- 1歳2ヶ月で両親に先立たれた一人娘ジャンヌはモディリアーニの姉マルゲリータに引き取られ、フィレンツェで育てられたが、幼少期は両親をめぐる事実を知らされていなかった。後年成人した自らも美術に携わり、ドイツ表現主義やエコール・ド・パリ、ゴッホなどの研究を経て、父モディリアーニの研究にも従事し、1984年に死去した。
訳書は、ジャンヌ・モディリアーニ『モディリアニ 人と神話』(矢内原伊作訳、みすず書房、新版1978年)ISBN 4622015714。
- 2016年4月に流出されたパナマ文書によって、第二次世界大戦の最中にナチス・ドイツに略奪されたと見られるモディリアーニの絵、『杖を突いて座る男』(en:Seated Man with a Cane)の所有者が特定され、スイスのジュネーブで押収された[5]。
- もともと日本に存在した『髪をほどいた横たわる裸婦』は国外流出を防ぐ目的もあり、1989年に大阪市が19億3千万円で購入した。現在、日本が所有する唯一のモディリアーニの裸婦画である。多額の税金で購入することには批判も多かったが、下記のように、現在では同様の作品が200億円前後で取引されている[6]。
作品
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モー・アブランテス(1907-08年、ハイファ大学付属ヘヒト博物館蔵)
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ディエゴ・リベラの肖像(1914年、サンパウロ美術館蔵)
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ポール・ギヨームの肖像(1915年、オランジュリー美術館蔵)
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新郎と新婦(1915年、ニューヨーク近代美術館蔵)
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ジャック・リプシッツとその妻(1916年、シカゴ美術館蔵)
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ベアトリス・ヘースティングスの肖像(1916年、ジョン・C・ホワイトヘッド・コレクション)
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シャイム・スーティンの肖像(1916年、ナショナル・ギャラリー蔵)
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裸婦(1916年頃、コートルード・ギャラリー蔵)
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マダム・キスリングの肖像(1917年、ナショナル・ギャラリー蔵)
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背中を見せて横たわる裸婦(1917年、バーンズ・コレクション蔵)
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髪をほどいた横たわる裸婦(1917年、大阪中之島美術館)
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安楽椅子の上の裸婦(1917年、個人蔵)
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赤い裸婦(1917年、ジャンニ・マッティオーリ・コレクション)
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青いクッションの裸婦(1917年、ナショナル・ギャラリー蔵)
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座る裸婦(1917年、アントワープ王立美術館蔵)
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ジャンヌ・エビュテルヌの肖像(1917年、個人蔵)
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赤毛の若い娘(ジャンヌ・エビュテルヌの肖像)(1918年、個人蔵))
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デディ・ヘイデン(1918年、ポンピドゥー・センター蔵)
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小さな百姓(1918年、テート・ブリテン蔵)
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子供とジプシー女(1919年、ナショナル・ギャラリー蔵)
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自画像(1919年、サンパウロ大学現代美術館蔵)
- ^ 布施英利『パリの美術館で美を学ぶ ルーブルから南仏まで』光文社、2015年、189頁。ISBN 978-4-334-03837-3。
- ^ 飲酒については、肺結核による咳を抑えるため、仕方なく飲んでいたとも言われている
- ^ 晩年の藤田嗣治は「あの首の長い婦人像は俺がやったんだ。モディリアーニがそれを油で受け継いだ」と語ったという。『画商の「眼」力 真贋をいかにして見抜くのか』長谷川徳七著 講談社 2009年 80頁参照 ISBN 9784062149525
- ^ 肖像画のモデルは名前やモディリアーニとの関係がわかっているが裸体画はすべて匿名である。
- ^ “「パナマ文書」で所有者特定、モディリアニ作品を押収 スイス”. AFPBB News (2016年4月12日). 2016年4月26日閲覧。
- ^ 館長が語る、収集のストーリー。〈大阪中之島美術館〉が誇るコレクションはいかに形成されたのか。
- ^ “モディリアニに172億円 サザビーズの過去最高額”. 日本経済新聞 (2018年5月15日). 2018年11月4日閲覧。
- ^ イタリアの娘|デジタルミュージアム|和泉市久保惣記念美術館
- ^ [ID_911] 髪をほどいた横たわる裸婦 : 資料情報 _ 所蔵作品 _ 大阪中之島美術館コレクション(旧・大阪新美術館)
- ^ 東京都庭園美術館編集 『東京都庭園美術館建物公開 イセ・コレクションによる名画の花束―フランス近代絵画を中心に』 (財)東京都歴史文化財団〈東京都庭園美術館資料第31輯〉、1999年、p.36。
- ^ 財団法人 長島美術館編集・発行 『長島美術館図録』 1989年10月5日、第27図。
- ^ エコール・ド・パリ | 教育庁北海道立近代美術館
- ^ 神戸市立小磯記念美術館編集 『ユニマットコレクション フランス近代絵画と珠玉のラリック展 ―やすらぎの美を求めて―』 神戸新聞社、2017年9月16日、第59図。
固有名詞の分類
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フランスの画家 |
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