The Souls of Black Folk(黒人のたましい)
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「W・E・B・デュボイス」の記事における「The Souls of Black Folk(黒人のたましい)」の解説
詳細は「The Souls of Black Folk(英語版)」を参照 デュボイスは黒人という人種がもつ才能(genius)と人間性(humanity)を描き出す努力として14のエッセイからなるエッセイ集『The Souls of Black Folk(英語版)』を出版した。ジェームズ・ウェルドン・ジョンソンはこの本のアフリカ系アメリカ人への影響は『アンクル・トムの小屋(Uncle Tom's Cabin)』に匹敵すると述べている。この本のイントロダクションには「20世紀の問題とはカラー・ラインの問題である」という有名な宣言がある。それぞれの章は2つの題辞から始まる。1つは白人の詩人から、もう一つは黒人霊歌からの引用であった。これは黒人と白人の文化間における知的・文化的な等価を証明するものであった。この著作の主題はアフリカ系アメリカ人が直面する二重意識(英語版)(double consciousness)、つまりアメリカ人であり黒人であるということについてである。これはデュボイスによれば、過去においてはハンディであったが、未来においては強みとなり得る独自のアイデンティティであり、「したがって、人種の運命は同化でも分離主義でもなく、誇るべき永続的な二重性(hyphenation[訳語疑問点])(アフリカ系アメリカ人(African-American)のようにハイフンが付く二重性)につながるものとして思い描くことができる」と主張する。 ジョナサン・S・カーン(Jonathon S. Kahn )の『Divine Discontent: The Religious Imagination of Du Bois 』では、デュボイスの『The Souls of Black Folk』に見られるプラグマティックな宗教的自然主義(religious naturalism[訳語疑問点])の典型的な表現について分析している。12ページでカーンは「デュボイスはプラグマティックな宗教的自然主義のアフリカ系アメリカ人として理解される必要がある。私がここで言いたいことは、デュボイスの場合と同様に、ウィリアム・ジェームズ、ジョージ・サンタヤーナ、そしてジョン・デューイと受け継がれてきたアメリカの伝統であるプラグマティックな宗教的自然主義は、形而上学的基盤を持たない宗教を追求しているということである」と論じている。カーンの宗教的自然主義の解釈は非常に広い意味合いを持つが、彼はそれを特定の思想家に結びつけている。デュボイスはその反形而上学的視点(anti-metaphysical viewpoint)によって、ウィリアム・ジェームズなどに代表される宗教的自然主義の領域に位置づけられる。
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